「ねぇ!百物語やらない!?」

とても晴れた日の事だった。

朋美がこんな事を言いだしたのは。

私が高校の吹奏楽部に入って、初めてできた友達が朋美。

とても活発な性格で、男女の分け隔てなく接する朋美は、私達の学年で人気者だった。

そんな朋美が、百物語をやろうなんて言いだしたのは驚きだ。

「朋美ってそういうの興味あった?」

「いや〜。明日から夏休みだし。夏らしい事でもしたいな〜って。」

「夏らしいこと、ね…」

だったら花火を見に行ったり、祭りで楽しむのでも良い気がした。

けっきょく、こんな感じのノリで百物語を行う事にした。

その日に行われた終業式終了後、夏季大会が近いため、私達の吹奏楽部は午後から活動があった。

その際、朋美は部員の中でも仲の良い

岩崎さん(同学年)
水澤さん(同学年)
来宮さん(1学年)
間宮君(同学年)
若生君(同学年)

の5人を誘った。

「ところで、いつやるの?」

「う〜ん…今夜にしようか。」

「今夜!?」

いくらなんでも早すぎる。そう思ったが。

「お寺でしたら、今日でも大丈夫ですよ。先輩。」

来宮さんがそう言ってくれた。百物語に参加する唯一の1年だ。

来宮さんの祖父はお寺の住職をしているので、朋美が半ば強引に誘ったのだ。

そして、驚く事に私以外の全員が今夜でも大丈夫とのこと。

断りずらい雰囲気になり、私もその場で親に電話をして確認をとったところ

「朋美ちゃん達とお泊まりね。気を付けて。」

と、あっさりオーケーを貰えたので拍子抜けした。

普段は厳しい母親から、これ程あっさりオーケーを貰えるとは。

少し違和感を覚えた。

その後、集合時間と場所を確認し、一度家に帰宅して夕飯を食べる。

そして、来宮さんの祖父が住職を務めるお寺に向かった。

集合時間の10分前に私は着いたのだが、他のメンバーはすでに到着していた。

「みんな早いね〜」

私がそう言うと

「あなたが遅いのよ。」

という声が聞こえた。最初は誰の声なのか理解できなかった。

しかし、今の声は紛れもなく朋美の声だった。

朋美にしては、あり得ないくらい冷たい言い放ちようだった。

今のって、朋美が言ったの?本当に朋美?

そんな私の疑問を余所に、他のメンバーは特に気にもとめない様子でお寺の入り口に向かっていく。

朋美も、私を見ようともせずに入っていく。

私は朋美に不信感を抱きなが

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コメント(11)

あれっぽい。夢水清志郎。

すごいおもしろいお話でした!

本当に、人がいなくなったのかな。

結局吹奏楽の話は?

これ本当にあった怖い話ですか?本当に?どう見ても小説家が書いたとしか思えないぐらい、よく出来てますが?

ループしてますねぇ~

なるほど。

これはほんとうにあった怖い話じゃない これは第3者が書いているようだ。

怖い(^.^)!

匿名さんの投稿

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