これは私が小学三年生の時の話です。

家の並びの端、四つ角の所に青木(仮名)さんという家が あった。
青木さんの家は中年(初老?)の夫婦と お婆ちゃんが三人で暮らしていた。

学校からの帰り道、青木さんの家の前を通るのだが
暖かく天気の良い日に庭の物干し竿に九官鳥の籠がかけられていて
お婆ちゃんが九官鳥に話かけていた。
私は喋る九官鳥を間近で見たくなり、お婆ちゃんに声をかけようと
近づいた。そして驚いた。
九官鳥は何か悪い事でもしたのか、お婆ちゃんに叱られていたのだ。
私は怖くなり、気付かれないうちに、と その場を離れた。

それからも天気の良い日は庭に九官鳥が出ていて、
いつも お婆ちゃんが九官鳥を叱っていた。

なんだか九官鳥が可哀想で、私は家に帰ってから母と祖母に
この事を話したら、二人とも凄く驚いたような顔をしたのを覚えている。
そして何故か、この事は誰にも言ってはイケないと口止めされた。
理由は分からなかったが、母と祖母の真剣な表情に圧倒され、
理由を訊く事もせず、私は素直に従った。



月日は流れ、私は中学三年生になっていた。
近所でセキセイインコの雛が生まれ、ウチも一羽 譲ってもらった。
鳥を飼うのは初めてだったので、嬉しくて、私が世話係りを買って出た。
ピーちゃんと名付け、私は世話をしながら自然とピーちゃんに話しかけていた。
そうしたら ある日、ピーちゃんが喋ったので、驚いた。
私が普段、話しかけていた言葉をそのまま真似しているのだ。
まさか、セキセイインコのような小さい鳥が喋るなんて
思ってもいなかったので、感激した。


更に言葉を覚えさせようと私は時間があれば
籠に顔を近付け、ピーちゃんに話しかけていたのだが、
ふと、どこかで同じような光景を見た気がした。

“そうだ!青木の お婆ちゃんだ!”



口止めされていたが、私は理由を知らなかったし、
何年も前の話だから なんとなく、もうイイような気がして
青木の お婆ちゃんと九官鳥の話を覚えているか訊いてみた。

母は祖母の方を見て、何か言いたげだった。
すると祖母が

「実はね…」と話し始めた。


私が青木の お婆ちゃんが九官鳥を叱っているのを見た時、
実は、青木の お婆ちゃんは 入院していたのだと言う。

母も祖母も驚いたが、驚いたのは それだけではなかった。
その少し前に、青木さんの奥さんから最近、九官鳥が
暴言を吐くようになったと聞

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