これは私が体験した出来事です。


その日は夕方5時半から、漢文の講習が地下の教室でありました。
しかし、電車の事故の影響で先生の到着が遅れるとの連絡があり、皆で雑談をしながら先生を待ちました。
すると1人の子が突然悲鳴を上げました。

「どうしたの?」

私が訊ねると、その子は

「今カーテンの閉まる音がした!」

と、言いました。
しかし私にはそのような音は全く聞こえませんでした。その上、教室のカーテンは元々閉まっていました。

「何かの間違いじゃないの?」

そう言いましたが、その子は絶対聞き間違いではないと言い張っていました。すると私の前の席の子が

「私もその音聴こえたよ。」

私はこの2人が嘘を言っているのではないかと思いました。

「隣の教室の人がカーテン閉めたんじゃないの?」

私はそう言い、左隣と右隣の教室を確認しました。しかし両方とも誰もいませんでした。

「ほらやっぱり!」

「これってお化けじゃん!」

そんなかんだで時間は過ぎ、先生がやって来ました。先生にカーテンの話をすると

「お化けが受験頑張れって応援してくれたんだよ。」

この一言で先程の嫌な雰囲気はかき消されましたが、音を聴いたと言っていた2人の子は、何処かやるせない顔でした。
そして講習が終わり、私は帰る準備を始めました。
すると、その2人のうちの1人が私の所へやって来ました。

「あのさ…気づいた?」

私は、もうお化けの話にはウンザリだったので、適当にあしらっておこうと思いました。しかし、次の一言で背筋が凍りつきました。

「先生の右肩に、女の人立ってたんだよね…。」

確かに、先生は授業中によく右肩を触っていました。
私は怖くなり、一目散にその場を立ち去りました。



そしてその日から今日まで、心霊現象は何も起こっていません。
ちなみに、私達の学校が建っている場所は、昔火葬場だったそうです。
もしこれが本当なら、心霊現象が起きてもおかしくはないなと思いました。

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コメント(2)

普通は人生の幕を閉じた場所で出ないか? 墓とか火葬場とか思念すら無いだろうし。

元火葬場なら出てもおかしくない

mkさんの投稿(1)

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