時系列的には、お姉ちゃんの話と通り道の話の後のはなしです。

 季節は冬になり、地域的に寝る前に水を落として寝なくては水道管が凍結してしまう時期。その頃に異変が始まった。父の様子がおかしくなっていった。当時は母が亡くなった悲しみで、お酒を飲んでいるせいだと思っていた。

 簡単に間取りを説明しておきます。二階建ての二階に私と父の居住スペース。リビングの扉から階段や部屋に繋がる廊下があり、右手にトイレ、風呂。左手に父の寝室、突き当たりに私と兄の部屋がそれぞれあります。1階には祖母の居住スペースがあります。二世帯住宅の様な感じです。
この頃は兄は失踪中。新しい家には私、父、祖母の3人で暮らしてました。

 その日は仕事が休みで父は昼からお酒を飲んでいたという。私は学校、祖母は1階。兄は失踪中。二階には父しか居ないはずが、誰かの気配がする。お酒のせいだと思ってた。嫌な気配は消えず、家にいる気にもなれず、同じく休みの友人の家に手土産を持ち出掛け、その日友人宅にて転倒し、左手を骨折。利き手では無いものの、左手も使う仕事だった為、仕事が出来なくなった。

 父の手は不格好になった。そのうち治ると言われ続けていたが、痛みも引かず、ぼこんと不自然に出っ張った腕。昔から信頼していた医師だったが、別の病院へ行くと「どうしてこんな事になったかわからない。」と言われた。入院し、手術。不自然な出っ張りはなくなったものの仕事に戻ることは出来なかった。

 退院し、家に戻った父は昼からお酒を飲むようになった。晩御飯を食べていた時だった。
父「変な事聞いていいか?」
私「何?」
父「家に他に誰かいないか?」
私「…と、いうと?」
父「1人の時に誰かいる気配がするんだ。」
私「ばあちゃんじゃないの?」(祖母はそっと様子を見に来ることがあった)
父「最初はそうだと思ったんだけどな…内線で婆さんと話してる時に、人影を見たんだよ。」
私「やめてよ!気持ち悪いじゃん!」

 その場は気のせいでしょ。とすましていた。父はこの頃、夜に呑みに出掛ける様になっていた為、怖かったのだ。

 その日の夜。父は呑みに出掛けていた。トイレに行きたくなり、トイレへ。部屋に戻り扉を閉める瞬間、白いワンピース姿の女の人を見た。冬に似つかわしくないノースリーブのワンピースに、ロングヘアーだった。泥棒だ!!とっさに思った。普通に考えてそんな格好で泥棒に来るわけないんだけど。その時

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