ているらしい。


「そういえば…Mさんも…」
Mさんはここに五年以上勤めているキッチンのクルー。
深夜、従業員の休憩室に続く暗い廊下で、小さい子供が走って行ったのを見たと言ってた。
従業員以外は入れないはずなのに…。


「まあとりあえず早く終わらせて、時間つぶして帰りましょ」
Kさんの一言で我に帰りキッチンに戻る。

ようやく一通り作業を終え、あとは大きな冷蔵庫(歩いて入れる)にソース類など一時的にしまうものを入れて、電源を全て切って終わり、というところまできた。


(怖かったけどあと少し…)
大きな冷蔵庫にしまい終えて、冷蔵庫から出ようとした時パタンと冷蔵庫の扉が閉まった。
(まじか〜めんどい事になった…)
扉は磁石で固定している為、内側から開けるには少し力が要る。

今まで2、3回しか閉じ込められたことがない。こういう時は体当たりで開けるしかない…。

ドンッ ドンッと体当たりをしているがなかなか開かない…。
ドンッ ドンッ ドンッ


疲れて動きを止めると、冷蔵庫の外から音がする事に気付いた。
しかしその音もピタッとやむ。

私がドンッ ドンッと体当たりする音に重ねて、ガサガサと何かを漁っている音がする。音の感じからしてさらに奥の冷凍庫だ。

(この冷蔵庫を開けられたら終わりだ…)
急いで扉を開けてキッチンの出口に走ろう…と思いついた私はまた扉に体当たりをした。

すると先ほどとはうって変わり、すんなりと扉が大きく開いた。

と、同時にガサガサという音が止んだ。

一瞬呆気にとられた私は、
(この音の主はなんなんだろう…)
という好奇心から冷凍庫の方をのぞいてしまった。


そこには人とも形容しがたい…しかし人型の黒い何かが、私を凝視していた。

顔のようなパーツはあるが
目や口や…全て真っ黒に塗りつぶしたような何かだった。

「………うわぁ…!」

変な声を上げながら私は転びそうになりながらキッチンとホールの間、あの暗い廊下に出た。

するとホールのKさんもそこにいた。
「なんか、子供が走って行ったような…感じ…が」
何か喋りかけているが私は重なるようにして
「なんか居ます!出た方がいいですよ」
と大きめの声で言ってしまった。

2人とも一瞬固まったが、幸いホール側に電気のスイッチなどがあったのでKさんが慌てて切って私服とバックを掴んで、バックヤードから外に出た。

Kさんが鍵をかけている間、聞

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コメント(4)

工場内の夜勤は朝と何も変わらないですがそういう系の仕事やオフィスは怖いですよね

夜勤って怖いですよね俺も怖いと思いました

自分が夜勤やらない理由こういう理由なんですよ

怖いです

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