ている。そして、全てのマネキンと目が合っている。何が起きているのか分からなかった。


「せ、先輩...マネキンが...!」「マネキン?美容室からお前が持ち帰ってたマネキンか?」その瞬間、僕をじっと見ていた全ての顔の口がニヤリと笑った気がした。「わぁーーーー!!」「もしもし?どうしたんだよー?」先輩と電話を繋げたまま僕は気を失い、次に目が覚めた時は朝になっていた。


目が覚めるとテーブルに並べられたマネキンは段ボールの中に入っていて、夢かとも思ったが、マネキンたちの目が怖くて仕方なかったので段ボールごと捨てて仕事に向かった。職場でも目にするマネキンたちにため息が出たが仕事に支障が出ないよう集中した。


お昼の休憩時間に先輩が声を掛けてくれた。「お前、深夜の電話どうしたんだよー」「夜中に電話してすいません、僕の持ち帰ったマネキンが段ボールに入ってたはずなのにテーブルに並んでて僕の事見てたんです」「まじかよ。じゃあ美容室、マネキンいっぱいあるけど怖いだろ?」「怖いですよ。」「まぁ、その事ばっか気にしてたら仕事務まらないからな。集中。」


その日の夜、先輩は行きつけだと言う落ち着く雰囲気のお店で、僕にご飯をご馳走してくれた。イタリア系のお店だったが、先輩が注文する料理は全て美味しかった。誰かと一緒に食事をするのは久しぶりだったので感慨もひとしおだった。


それから僕はやっと一人前の美容師になる事が出来た。お客様の希望に沿って一人一人に合った髪形を考えながらカットする事をモットーに、僕は日々頑張っている。怖いながらもあの時のマネキンで髪を切る練習をした日々が懐かしい。怒られてしまう事もあるが、時に厳しく優しい先輩のおかげで、なんとかやっていけてる。

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コメント(3)

現実にしろ夢にしろ、借りてた(?)マネキンは勝手に捨てていいのだろうか。練習用のマネキンが使い捨てみたいなシステムなんだったら申し訳ない。

この話しとにてる話し知ってる~

そのあとは何もなくて良かったですね

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