く似た鼻。彼によく似た唇。彼によく似た面立ち。
彼には似ても似つかない、半開きで黄色く濁った白目。

僕は絶望した。
そのニュースを見た瞬間から、どの隙間を見ても、彼が見つからなくなったからだ。
僕は声を上げ、涙を流して彼を捜した。
家の中も、町中も走り回って探した。
でも、どこにも彼はいなかった。

辛い。
彼がいない世界は辛すぎる。
だから僕は、明日の朝、隙間の世界に旅立つ事に決めた。
僕には彼のように隙間の世界に誘ってくれる人はもういないから、自分で電車とホームの隙間にでも飛び込んでみようと思う。

もし貴方がどこかの隙間に人が挟まっている有り得ない光景を見たとしても、決して怖がらないで欲しい。
だって、僕らはきっと幸せだから。こんな世界より、ずっと幸せだから。

それでは、みなさん、さようなら。

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コメント(9)

一人っ子のはずがいつの間にか弟いるんだが?

主人公は一人っ子のはず… でも、二つ離れた僕の弟よりも 彼は小さい… 弟も隙間に行ったの・?

長! お疲れ様です!

何か読んだことあるような

え、死んだの、投稿者さん

切ない

この話面白い。読み入ってしまった。友達が不憫でしょうがないが。

自分から隙間に入っても幸せにはなれん

隙間にいる人、見かけたことある人が怖がっていました。 隙間にいた人、偉い人らしいです。お金に困っているようで、偉い人がお金に困っていると、 普通の人の生活もこれからもっと大変になるかもしれないと思いました。

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