うな気もするが…しかし焦点は合っているのかどうか分からない。

昔、B級の外国ホラーで見たドラキュラ?の目のようだった。

いや、しかし今目の前にいるそれは、もっと悪意に満ちた、見ているだけで涙が出るような、そんな恐ろしい目をしていた。

そして洋子さんはその恐ろしい目を、本当に嬉しそうに歪ませてこう言うのだ。

「…嘘ついたら、だめじゃない。」

ニターッといやらしい笑いを残した洋子さんはまた正面に顔を戻し、手探りする格好で2階に上がっていった。

しばらくして、兄の絶叫を聞くと同時に俺の意識は飛んだ。

翌朝、俺は1番に目覚めた。

親父は耳かきを手に、まだ気を失っていた。

母は玄関で倒れていた。

俺は情けないことに、兄の部屋に一人で行くのが怖かったので、(ドアを開けた瞬間、アレが振り向き、ニターッと笑いかける場面を想像してしまったのだ。)2人を起こして、兄の部屋に向かった。

一応ノックをして声をかけてからドアを開ける。

洋子さんは…いなかった。

兄は…。

兄は…生きていた。

だが…もう兄ではなくなっていた…。

「うぅううーぅ…。ぶふふふ…。」

「ぶふ…ぶふ…うふふふ…。うぉーぅう…。」

だらしなく笑った形に口を開けたまま、よだれをダラダラ垂らしている。

視線は定まらず、首を右回り左回りと交互にくるくる回している。

「兄ちゃん!おい、兄ちゃん!」

「良一!良一!」

呼び掛けても無駄な予感がしたが、呼び掛けずにはおれなかった。

そしてその予感は裏切ってくれなかった。

母はその場に泣き崩れ、父は何か悲しいような怒ったような表情で口をきつく結んでいる。

ああ…。

兄がおかしくなってしまった。

その後、両親は兄の大学に退学届けを出し、兄を病院に入れたが…半年たった今も元には戻っていない。

というか、もうこのまま元には戻らないような予感がする。

この予感は…裏切ってほしいと一心に願っているのだが。

洋子さんは家族ぐるみで消息不明だ。

親父は警察と興信所に相談し、その行方を追っている。

あれは何だったのだろう?

親に嘘をついて兄と旅行に行った洋子さんが、それがバレて酷い目に遭った?

洋子さんの家はかなり厳しいと聞いていたが、その家自体、何かおかしな血筋だったのか?

今となっては全く分からない。

この怖い話はどうでしたか?

コメント(10)

これは長編怪談「仮母女(カモメ)」の続きですね。 兄と洋子さんの旅行当日が描かれてます。 少し胸糞系なので一応閲覧注意で。 にしても作者は別に居るんじゃないかと思っています。なかなか有名な話だし、続編のこの話はカモメに比べて出来が悪い。当のカモメもなかなか緩い設定だが。

何らかの理由で、悪魔に取り憑かれてたのか?と思います。

俺っちだったら、化け物にドロップキックをするね!

↓そういうコメやめてもらえます?貴方が見なければ良いと思います(笑)

兄を気にもとめず干渉しなかったが故に引き起こした滑稽な事件だね

見たことある

みんなー!この人の投稿は見なくていいよ!ひどい人だから!

何だその女ムカつく

その続きだよね 多分、、、

無さんの投稿

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