15:12:49 ID:T8/BXARX0
いきなり前方からゴッと突風のようなものがきました。感覚としては、すぐ横を電車や
大型車が通過したときのあの感じです。そしてその瞬間

「サリョ(鎖虜?左路?)じゃ!サリョじゃ!」

という大小の声があたりに鳴り響きました。近いものは私のすぐ耳元で聞こえました。

突風のようなものが過ぎ去ったあと、私は呆然と立ったままでした。M君は先ほどま
でとは比べ物にならないくらい血の気のない顔をしていましたが、急に私のほうにや
ってきたかと思うと、ものすごく必死に私の足を何度も何度も平手で叩きました。あと
で赤く腫れ上がるくらい力を入れて叩かれたのですが、このときは足の感覚がなく、
全く痛みを感じませんでした。でもすぐにやっぱり痛くなってきて、同時に足に感覚が
戻って私は地面に崩れ落ちました。横を見るとM君も地面に座り込んで、相変わらず
顔色は悪いのですが「もう大丈夫だから」と息を切らせていました。M君によると、左
の道に入った瞬間前の方から黒いモヤモヤしたものが雪崩のように流れてきて、私
たちの体を包み込むように吹き抜けて行ったそうです。私の足にはその黒いモヤモ
ヤから出てきた無数の手が絡みついていたそうで、それを払い落としていたのだとか。

そのあとM君は泣いている私を背負って下宿まで送ってくれて、朝まで一緒にいてく
れました。愛だね。その後私は怖くてその道に近寄ることはなかったのですが、半年
ほどたって恐怖が薄れてきたころ、昼間だったら大丈夫だと思って見に行ってみまし
た。以前に何度か通ったことのある道だったのですが、注意して見てみると愕然とし
ました。

190 3 sage 2005/06/08(水) 15:13:05 ID:T8/BXARX0
まず、なんとそのたかだか50メートルほどの道(Yの字になっていますが)に、小さな
祠やお地蔵さまが計7つも密集しているんです。そしてその道に面した家の玄関のほ
ぼ全てに盛り塩がしてありました。中にはお酒が置いてあったり、何枚ものお札がベ
タベタ貼ってある家も。そしてこの周辺ではありえないくらい、廃屋と化した空き家が
目立ちました。そういえば最初のほうで書いた「この道を迂回すると、ものすごい遠回
りをしなければならない」というのもおかしな話です。区画整備された町並みで、この
一画だ

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コメント(1)

うーん。愛だねー!

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