き、階段横のスペースに隠れました。そこで近くの監視カメラにOKサインを出しました。腕時計で1分を数えます。
「オォッオォッオォッ」
え?
奴が真正面のレジのところを激しく腕を振り回して歩きます。
1分あれば、奴は僕のところまで来れます。
息を殺しひたすら自分の存在を消そうとしますが、奴は僕の前までやって来ました。
そして、奴が僕の前で静止した直後、
『うわーーーっ!』
無線の声を聞きつけ、奴は恐ろしい程早く方向転換し文房具売り場へと走り出しました。
その時一瞬目が合いました。黒目の面積がとても広くて恐ろしかった。
僕は猛ダッシュで警備員室へと走りました。警備員室のドアは酷く凹んでいました。
遠くでパキンと音がします。無線機の音が消えたので壊されたのが分かります。あの声も聞こえます。
「オッオッオッ」
声の主はこちらに向かっています。
急いで5回叩きました。
先輩は僕を引きずり込み、またドアに鍵をかけました。
僕は泣いていました。号泣でした。

その後もやつは長時間に渡りドアを連打し続けました。
ドアが壊れるかとも思いました。バリケードになりそうなものも無く、今裏口から逃げ出すわけにもいかないので、警察の到着を待つのみでした。

3人揃って放心状態でいると、突然ぱたっとドアを叩く音が止み、静けさが戻ってきました。

結局やつが何者かは、わからずじまいです。

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コメント(6)

あの頃は私も若かった・・・驚かせてごめんなさい。

怖すぎです。警備の仕事なんて無理。

何の映画だよ、、、

人間でも幽霊でもなさそうだ。正体が知りたい

マジキチと言い切る

マジキチw

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