ました。
「誰だ!バレないとでも思ったか!警察が来るぞ!」
返事はありません。あちこち探しましたが、本当にいません。
確かにここにいるはずが。
すると無線がけたたましくなりました。
『おわっ…………おい、聞こえるか!?返事してくれ!……オッオッオッ』
「どうしました!?」
『オッオッオッ…………ドアを叩いてるのはお前か!?』
「違います。僕は厨房です!」
『……笑えない冗談はやめろ!』
「だから冗談じゃありませんて!」
僕は厨房から出て、近場の監視カメラに手を振りました。
『オッオッオッ……マジかよ……奴が…オッオッオッ…俺達の……オッオッオッ……警備員室のドアを叩いてる……?』
「なんですって?」
僕は走って店内から警備員室の方へ走り、少し遠くで観察しました。
確かに、暗くて良く見えませんが、何者かが警備員室の前で荒ぶっています。ドアを叩く音が響きます。それと、
「オォッオォッオォッオォッオォッオォッ」
という低い声。息継ぎするまもなく続きます。
さすがにそれをライトで照らす根性はありません。
『危険だ。君は何もしなくていい。とりあえず待機しよう。もう少しで警察が来る。何とかして戻ってきてくれ。』
「分かりました。」
踵をかえし階段を駆け上がります。
瞬間、警備員室の前の音のパターンが一瞬変わった気がし、嫌な予感がして二階の物陰に隠れました。
予感は当たり、奴が僕の後を付けてきました。
「オォッオォッオォッオォッ」
非常灯の明かりに照らされ、奴はパジャマ姿で、頭髪は皆無、酷く痩せてるように見えましたが、やたら脚が異様に太く見えました。
「オォッオッオッオ」
僕の姿を確認出来ず、奴はまた下へと降りていきました。
「ダメですね。気配を察知して付いてきます。足の速さ的にも外ルートだとそっちに着くまでに僕が追いつかれます。」
『そうか……音で何とかならんか?』
仮眠をとっていたAさんでした。
「音ですか?」
『ゲームよくやるからね。現実でも通用するかどうかは分からないけど。』
「音……よく無線の音聞かれませんでしたね。僕の声も」
『君の無線機をインカム外して大音量にして、少し離れたところに置いてよ。無線機置いたらなんか合図して。1分後に大声出すよ。それで引き付けてみよう。奴が釣れたらこっちのドアまで来て。5回叩いたら入れてあげる。』
「策士ですね(笑)分かりました。」
僕はちょうど店の中央、文房具売り場の床に無線機を置

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コメント(6)

あの頃は私も若かった・・・驚かせてごめんなさい。

怖すぎです。警備の仕事なんて無理。

何の映画だよ、、、

人間でも幽霊でもなさそうだ。正体が知りたい

マジキチと言い切る

マジキチw

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