…順番に丁寧に探し始めました。
兄は恐怖のあまり心の中で「神様、仏様、キリスト様、助けてください。」と何度も祈りました。
すると階段の上の窓から、綺麗な光が差し込んできて、白い階段が現れました。
兄は「あれに登れば神様が助けてくれる。」と感じ、"きんけまん"が目を逸らした隙に物置を抜け出し、急いで家の階段を駆け上がりました。
階段の上の窓から光の白い階段に登ろうとした時、下から「オニイチャンタスケテボクヲオイテイカナイデ。」と弟の声がしました。後ろを振り返ると階段の下には、目が大きく中は真っ黒、口は頬まで避けている"きんけまん"になってしまった弟が昇ってきました。
兄は泣きながら、「次郎、ゴメンな…ゴメンな…」と何度も謝りながら、白い階段を登って行きました。
しかし、下を見るとその白い階段を"きんけまん"と"きんけまん"になった弟が追いかけてきています。
兄は「神様、仏様、キリスト様助けて下さい。」と再び祈りました。
すると雲の上から強い光が放たれ、兄のすぐ後ろの階段が、煙の様に消えて無くなりました。後ろにいた"きんけまん"と弟はそのまま下に落ちて暗闇に消えて行きました。
兄は泣きながら階段を登っていましたが疲れていまい、階段の途中で横になってしまいました。
そして、再び目をさますとそこは家のなかで、布団に包まっていました。
そして、直ぐに「ただいまぁ」と玄関から声がしました。兄は直ぐに玄関かへ駆け寄ると、いつもの様に母親が仕事から帰ってきていました。兄は「お帰り。ねぇ、次郎は何処?」と尋ねると母親は「誰それ?お友達?」と言いました。兄は「違うよ!弟の次郎だよ!」と言いましたが、母親は「何を言っているの?貴方は生まれてのこの方、ひとりでしょ…。変な事言わないで。」と弟の事を知らない様子でした。兄はびっくりして、家の中を探しましたが、弟のが居た痕跡は何一つありませんでした…
兄は気付きました。弟は"きんけまん"に食べられてしまったから、この家には戻れなくなってしまったんだと……

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コメント(5)

3歳に1人で留守番は無理だろうなぁ

作り話ナイス

妖怪か!?

すごくこわいお話でした。

教育的に素晴らしい

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