私の友達薫は、かなりの旅行オタクで、いつも国内をうろついている。長年にわたり、食べ物関連のフリーのライターをして生計を立てていた。「あのね、伊豆にいい温泉場見つけたんだけどさ。どう?」
ある日、薫から私に旅行のさそいがきた。「どう?って……いっしょに行かないかってこと?」薫が美人だか、少々ひねくれている。「行かない!」私は、即座にことわった。「なんでよっ?!」「絶対、妙なことが起きるから」「まだあの写真を気にしてるんだぁ……」実は、以前、薫が、旅行先で撮ったという、とんでもない心霊写真を見せられたことがあり、私は、それが原因と思われるおそろしい体験をしているのだ。結局伊豆には、薫1人で行ったらしかった。「あんたの言った通りだった」
数日後、訪ねてきた薫は開口いちばんそういった。「うわっやっぱりっ!行かなくてよかった」「見てみて!横に女の人写ってるじゃん?写真撮った時には、誰も居なかったんだけど」私は、夜マンガを少し読んでから天井を見つめていると、ふいにあの、薫が見えてくれた女の人が写ってるのが見えた。私は、瞼を閉じたが、間に合わず開いたまま、金縛りにあった。どんどん、女の人が見えてくる。もう怖くなった私は、叫んだ。「来ないでーうわぁぁぁぁぁぁぁぁ」すると、耳元で声が聞こえた。「ぞんだごどいっでぼぉ…… ふだだっでぇぇぇぇぇ」今も何を、言っていたのか、わからない。

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Comment(2)

え?終わり? さすがにこれで怖がれというのは…

何を言っていたか分からない?いやいや、何を言っているのか分からないよ。

鬼灯2 Stories(9)

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