これは私が5歳頃まで住んでいた家の話です。

その家は二階建ての一軒家で、
当時の地元の家の中では結構大きな家だった事を覚えています。

その家は、大通りから少し入った所にあり
周りは林になっていて
昼間でも薄暗い場所でした。

家に入り玄関を開けると
広間のようになっていて
目の前に階段と来客用のクローゼット
その隣にはお風呂場に続く扉があり
左手には部屋
右手にリビング
そのような間取りでした。

物心つく頃からその家に住んでいましたが
一階の部屋は物や家具の配置まで
はっきりと覚えているのに
二階の記憶が全くないのです。

その原因が階段の踊り場です。

玄関から入り目の前に
階段が左カーブで続いていて、
ちょうど踊り場のようになっているところで見切れているのですがそこにいるのです。

赤いワンピースを着た小さな女の子が

ただちょこんと足を揃えて座っているのです。

私はその女の子が座っている為
二階に行けませんでした。

その女の子は
別の場所に現れる訳でもなく
ずっと階段に座っていて
いつも無表情でした。

私はいつも玄関の広間から
その女の子を眺めていました。
子供でしたが近づいてはいけないような
そんな感覚があった事を覚えています。

怖いという感情はなく
いつも不思議でたまりませんでした。

向こうから話しかけることもなく
ただ無表情に座っていて
たまに家族が階段を通ると
顔をくるりと動かして
目で追っていたりしてました。

しばらくして引っ越しが決まり
その頃にはその女の子は
私の目には見えなくなっていました。

覚えているのは庭にあるさびれた赤い三輪車だけでした。


それから何年かした後
親戚で集まった際テレビで
怖い話の番組をみていたとき
ふと思い出して

あの家には何かいたよねと
聞いてみたんです。

そしたら私の叔父が

いたよ。階段に赤い服着た女の子。

というのです。

私はびっくりしました
赤い服を着ているということも
女の子だということも
階段にいたということも
一切話してないのです。

家族に被害も何もなかったようです。

私には霊感はないですが
何か守っていてくれてたような気がします。
私たちを見守ってくれていたような
そんな感じがします。

今もその家はありますが
私たち家族が引っ越してから
家も大きく駅も近いので
すぐに住む人が決まるのですが
必ず1ヶ月もしないうちに

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Comment(2)

きみは見えてるのに、霊感ないというんだ?

世の中ってすごいことが起こるな

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