これは友人の忍田ミレンさん(仮名)の話です。

語り口調でお話投稿します。

その夜の夢は、いつになく、すごくリアルでしたでした。
私は郷里の駅から実家までの道を、急いで歩いていました。
何故、3年前に離れた、郷里の実家の夢を見たのか分かりません。
家出同然に実家を飛び出した私は、
上京して、文房具を扱う会社のOLをしています。
以来、実家には帰っていませんでした。
だから、なつかしくて、こんな夢を見たのかもしれません。しかも、夢の中で、私は夢を見ているのだ、と気づいていました。
「ああ、昔と違って、駅がきれいに改装されたな」
と駅の様子を見て、思ったりしました。
乗った電車は終電でした。
酔っぱらいや残業帰りのサラリーマンたちと、電車を降り、タクシーの列に並びました。でも、たまたま列の最後になってしまい、タクシーは待っても来なかったのです。
ついに時刻は、午前1時になってしまいました。
夢は、そんな状況から始まりました。
実家までは、駅から20分の距離です。
学生のときは自転車で通った慣れた道です。
私は、仕方なく徒歩で帰ることにしました。
途中の道は、住宅地のあいだに造成地や畑のある、少し寂しく暗い道でした。
もちろん、誰ひとり、通っている人も車もありません。
舗装道路を歩く私のパンプスの音だけが響きます。
なんて、リアルな夢かしら。
私は街灯に浮かんだ静かな夜の町並みを見ながら、やっぱりそう思っていました。
5分ほど歩いたころでしょうか。
私は、後をひたひたとつけてくる、もうひとつの足音を聞いて、恐怖が走りました。
これは夢だとわかっているのに、この緊張感は何なのでしょう。
足音が、明らかに私に気づかれないように、忍び足であること、徐々に距離を縮めてきていることで、悪意を感じました。
途中のカーブミラーで見ると、あとをつけているのは、ジーパンに白いTシャツの、若くうらぶれた感じの男でした。
手に、白く光るものを握っていました。
ナイフでした。
私は、夢を見ていることも忘れて、恐怖で凍りつきました。
私は、わざと、後ろの男に気づかないふりをしました。
そのまま、どこかの家に助けを求めようかと思いました。
しかし、周辺の家はもうすっかり明かりも消え、寝静まっているようです。
門のチャイムを鳴らしているあいだに男が襲いかかってきたら、おしまいです。
しだいに、足早になりました。
足がもつれてきました。
息苦しく、

How about this story?

Comment(4)

犯人は何が目的だったんだろうな… あと少しで逃げ切れたのに悲惨だ… 『滅多刺し』って事は1人コロしただけだとしても、シケイの可能性は高いな。

幽霊の話せんかえっ!

その被害者の女性とあなたの体がリンクしていたという事? 夢でも見たくないのに実際体験している感覚。不思議・・・ なかなか体験できないことですよね~?  自分だったらしばらく寝られない。

誹謗中傷と捉えます、あなたのコメ! 訴えることも可能だよ。 自分の嫌いな書き込みなら、飛ばせば?

Relete to "他人の時間"

Hot words

怖い話 You can get App You can get App