怖い話ではないですよ

ただいつまでも心残りな気がすることです

当時私は三交代の仕事をしていました
ある若い母親が癌の末期で入院されていました
5人のお子さんがいて、上はハタチ位で、下の子は小学生でした
お子さんたちは毎日のようにお見舞いに来ていました
一番上の方は男の子で、よく会うため色々と話をするようになりました

数ヶ月経ち、その母親は亡くなりました

たぶんその後一年も経たない頃、長男さんが事故で亡くなりました
お酒を飲んだ後の帰り道、運転を誤ったのか道路脇に突っ込み即死だったとのこと

母親のいなくなった後、自分が大黒柱となり下の兄弟のたちの面倒をみなければならないとはなしていたのに…

とても悲しかったのを覚えています

また月日が経ち、ある夜勤の帰り道
少し仕事が遅くなり、夜中の3時近く

長男さんが亡くなった現場の手前あたり

急に耳鳴りが始まりました

私は必ず霊現象が始まる前には耳鳴りみたいなものから感じます

誰か来たんだなと察しました

後部座席に男性の気配

彼は怪我をしており、左の額から血を流していました

真冬で車のヒーターは最強なのに、さっきまで暖かかった車内は外と同じくらい寒くなりました

ハンドルを握る手はかじかんでいるのに、手のひらはじっとりと汗をかきました

後部座席の男性は

「生きてたんだよ」

そう一言だけ言いました

その時、頭の中に彼の最期の光景が浮かびました

潰れて体が半分近く挟まれた状態でも、彼は目を見開き、口をパクパクさせています

あぁっ、と泣き出しそうになりました

でも泣けずに後部座席をミラーで見ると
すでに彼はいませんでした

生きてたんだ

後に知り合いに聞いてみたところ、彼が帰ったのは夜12時過ぎ、発見されたのは朝の4時だったそうです

もっと早く発見されていればと思いました

でもなぜわざわざ私に知らせたのだろうと不思議に感じました

ただ偶然なのか、彼の名前は私の父と同じ名前で(漢字も)、彼が事故で亡くなった日は私の父の誕生日でした

どんな意味があるのか、まったく意味はないのかもしれませんが

ずっと「もっと早く発見されれば…」と心に残っている経験です

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Comment(9)

飲酒運転する奴が悪い

悲しい。。

怖くはないけれど、悲しい

無念ですね

自業自得 飲んだら乗るな

コワーイ(;゚д゚)(°°;)

一気に楽になれないってつらすぎる

無念だったんだね…悲しいです。

どうしても伝えたかったんですね(^_^)

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