昔からオカルトをフィクションとして楽しんでいた私が、「幽霊はいる」と信じるようになった体験です。
本当に実話なので、オチもありませんし、あまり怖い話でもありません。

10年ちょっと前、フリーターだった私は、某書店でアルバイトをしていました。
パッと見、特に雰囲気が暗いとかでもない、むしろ明るいくらいの普通の本屋です。
しかしスタッフの間では、「ここは出る」と噂になっていました。

その本屋は2階建てで、2階の奥にスタッフルームがあります。
入口側にもお客様用の階段がありますが、奥のスタッフルームの横にもスタッフ専用の階段がありました。
この奥の階段は細くて暗く、歩くととても音が響きました。

確か初めに私が不思議な体験をしたのは、遅番勤務で閉店後の深夜、バイト仲間とスタッフルームで話していた時です。
急に誰ともなく、ピタッと会話が止みました。
閉店後で店内には今集まっているメンバーしかいないはずなのに、階段を上って来る音がしたのです。
「今、階段上って来る気配したよな?」
と、誰かが言ったのを覚えています。
全員が聞いたようでした。

また別の日にも同じように話している時に、閉まっているドアの前で音がしたことがあります。
この時には思い切ってドアを開けた勇者がいましたが、ドアの外には何もありませんでした。

ある日店長が泣きついて来たこともあります。
月次報告(?)を店舗のPCを使い徹夜で作成していたそうなのですが、画面上でマウスのポインター(矢印)が勝手にグルグル回って怖かったそうです。

私自身が体験したのはもう1つだけ。
早番が人手不足になり、遅番から時間帯を移った後です。
2階で開店前の掃除をしていました。
開店作業は私含め2人で行っており、2階には私1人でした。
突然、本棚を隔ててすぐ隣の通路辺りから、バタバタバタッと本が倒れる大きな音がしました。
そんなに倒れるほど棚が空いているなら、開店前に直さなくてはいけません。
音の出どころを探して2階を歩き回りました。
しかし、1周しても棚は全てギッシリ詰まっています。
この時は聞かなかったことにして、開店作業に戻りました。

その音の話を先輩にすると、
「あー、いるよね。私は鍵開けの時に階段で子供見たよ」
と言っていました。
(鍵開け=朝番が早く来て、みんなが集まる前に鍵を開ける当番。1人で暗い店内に入るので怖かったです)

別の遅番の先輩にも話したところ

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Comment(1)

本屋での恐い体験はあります!じっくり本を探していると、どこからか本をめくる音が聞こえます。ペラペラ…紙をめくるような音、いやに耳に付くので、あたりを見回しましたが誰もいなかった体験、まさかその本屋だったりして…

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