もう8〜9年前の話。

当時、地域活動もしなきゃと思い、消防団に入ってた。

そんなある日、朝から電話が鳴り召集がかかった。山林で痴呆の老人が行方不明になったらしい。
時期は6月。夜まで見つけなければ、最悪低体温症で命の危険もある。皆必死だった。それはその老人の徳だろう。地域に愛されてた感じは他を見て感じた。
捜索も3日朝から5時まで続けられたのだが、結局は見つからず、諦められない俺は1人で夜に山を捜索した。念の為にプロトレックと地図で位置をあたり、暗い山道を歩き、沢を登った。ちなみに、夜に沢を登ったり下ったりは大変危険である。

結局は見つからなかったが、次の日も朝から個人で捜索してた時、一台の車が何かを探していた。話かけられて応対すると、遭難者の娘さんとの事だ。
話す言葉の1つ1つ、異常な挙動。何か不自然であった。話の中で、見つからないから、青森の行方不明をよく言い当てる人に頼みたいと言う事を言うから、木村藤子さんの事だと思い、連絡先を知っている事を娘さんに告げた。
すると、急に大きく動揺しだしたから俺は確信した。行方不明ではないと。

初動捜査から、警察犬が導入されたのだが、警察犬は動く事がなかった事は聞いていた。霧雨程度の雨は降っていたが、犬の嗅覚が及ばない程にひどい雨ではない。
すべては合点が行く。バカらしくなって俺は捜索をやめたが、冬になってご遺体が見つかった。千切れた皮ベルトと頭部のない遺体が…。
頭部は獣が持って行ったと処理されたが、獣は頭部は持っていかない。過去の獣害被害のデータをみたら顕著にわかる。

ただ、怖いのは警察もわかって知らないフリをしてる事。

地域のコミュニティは本当に怖いです。

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