ちょっと前の話。私はほんとたまーに変なものを見るんだけど、その中でも一番怖かった体験。
私は実家住まいで、普段自分の部屋のベッドで寝ている。その日も夜、普通に寝床についた。朝方、母の「もぉ〜いつまで寝てるの?」という声で目が覚めた。私が休みの日などにベッドでゴロゴロしていると、母は決まってノックもせずに「もぉ〜まただらけてこの子は!」と悪態をつきに来るんだけど、まさにそういう感じで私の部屋に来たんだ。寝ぼけていた私は、(あーまた言ってる…別にいいじゃん)と思っていたが、あれ?ちょっと待って今何時?と枕元に置いている携帯で時間を見た。午前5時を過ぎたところだった。仕事でいつも起きるのが早い母だが、5時なんてあまりにも早すぎるし、ましてや私の部屋に悪態をつきに来る時間でもなかった。それにその日は日曜日だった。おかしいと思いながら寝ぼけ眼で母を見ると、笑顔でドアの前に立っていた。瞬間、あ…いつもの母じゃない。コイツ本物じゃない。と直感が働いた。姿形と声は母だったのだが、目が笑ってなかったし、なんかモヤがかかってた。咄嗟に返事をしようとした言葉を飲み込んで、無視をした。コイツはなんなんだ?と内心パニック状態。すると、母の偽物は低い声で「…バレたか」と呟いた。なんか心読まれたみたいでびっくりしたけど声は出しちゃダメだと、寝てるふりを決め込んだ。ちょっとでも反応したら、なにかされると思ったから。少し時間が経って、なんの音沙汰もなかったので、消えたのかと思って薄眼を開けて確認した。そしたらソイツはしゃがんで私のベッドのふちに手を置いて、私の顔を真顔で覗き込んでた。もうほんと怖かったんだけど、金縛りとかはなかったから寝返りをうつふりして背中向けて布団を被った。結局いつのまにか寝ちゃってて次起きたら10時前だった。その時点でアイツはもういなかったから、急いでリビングに行くと、母が起きていてキッチンにいた。一応母に「朝方、私の部屋に来た?」と聞いてみたけど「え?行ってないよさっき起きたし」と言われた。あれはなんだったのか今でもわからない。

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Comment(3)

怖いぃ!!誰だか身に覚えの無い幽霊ならまだしも、誰かを装って擬態してる幽霊が一番怖いと私は思う。

目を合わせてはいけないから最善の策だったと思います。…が、凄い度胸の持ち主だと思います。

布団を被ってるとはいえ、よく背中向けられるね。凄い度胸だ!

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