アパートに住んでいた頃の話。
当時アパートの2階に住んでいた。
ベランダから目と鼻の先に大きな一軒家が建っていた。
ベランダから2メートル程の場所に、その家の裏口や窓が見える。
最初は特にその家の事は気にしていなかった。しかし夜中2時になると決まって女性の笑い声が聴こえる様になってから、妙に気になり始めた。

「ギャハハハ!」

明瞭に聴こえるその笑い声は、季節に関係なく窓を開け放って外に向けて発している様な聴こえ方だった。
夏場は特にベランダに面した窓を開け、網戸にしていたため酷く大きく聴こえた。
何の脈絡も無く聴こえる遠慮の無い下品な笑い声。
不快感を感じながらも、努めて気にしない様にしていた。
ある日の昼間、友人が家に遊びに来た。
久々の再会に思い出話に花を咲かせ、気付けば夜になっていた。
夕食やお酒を近くのスーパーへ買い出しへ行き、その日友人は私の自宅に泊まる事になった。
夜も深い時間となり、尽きない話も切り上げそろそろ寝ようかと話していると、またあの笑い声がした。

「ギャハハハ!」

ハッとして時計を見ると、時刻は深夜2時を回っていた。
友人がギョッとした顔で私に尋ねる。

「え?今の何?」

「あーやっぱり気になるよね〜毎日なんだ。
困ってるんだよ。
多分隣の家の人だよ。
少し変わった人なのかもね。」

と苦笑しながら話す。
びっくりするよな、と友人と笑いながら後片付けをしようとすると、篭った音が外から聴こえる。
友人と顔を見合わせ耳を澄ましてみると、どうやら先程の声の主が何かを言っている。

「聞こえてますよ。」

物凄く低い声でそう呟く様に、しかし確実にこちらに届く様に聞こえてくる。
いつも笑い声しか聴こえなかったため、初めての言葉とその内容にドキっとしていた。

「聞こえてますよぉー。」

2回目、更にこちらに語りかける様に女性の低い声が聞こえる。
窓は閉めていたし、酒が入っていたが声が外に漏れる様な大きな声で話してはいなかった。
どうしてこちらの声が、向かいの家に住んでいる女性に聞こえたのかがわからなかったが、私は友人と息を潜めて状況を見守っていた。

「聞こえてるってー!だーかーらーわかってるんだよー!」

段々と口調も強くなり、こちらが反応するまで声を発し続ける様な感じがした。

「おい!コラ!無視すんな!私の悪口を言っただろ!出てこい!」

女性は尚も続ける。

「おーら!今から行くか

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Comment(4)

え? アパートに住んでいた頃の話、で始まっているのに最後はまだ住んでいる設定になってる?

引っ越さないでよく住んでたね!強い人だね感心‼

生きている人間だったとしても、幽霊だったとしても怖すぎる。。。。 生きててその向かいの家に居るのならどうやって警察から身を隠したんだろう。。。? その2人が家にいることを隠さないといけないような理由でもあるのかな

これは不気味だね その兄妹の生死がはっきり分からない

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