大学生の頃、サークルの先輩である宮本の実家に友人Aと遊びに行った時の話だ。

宮本の実家は関西地方にあり、それなりに大きな家で、私はそれまでテレビの中でしか見たことのなかった純日本家屋な造りにかなりテンションが上がっていた。

「今日はとりあえず宮本さんの家に一泊して、明日は京都に行こう」

Aとそんな話をしていると、立派な門構えの脇にある小さな戸が開き中から宮本が顔を覗かせた。

「おぉー、マジで来たんだ」

「今日はお邪魔になります」

「いいよ、いいよー。もう家族には話してあるから上がっちゃって」

そう言われ、私達は宮本に続いて戸をくぐって行った。

立派な生垣の内側には広い庭が広がっていた。

「宮本さんって結構お金持ちだったんですね」

「ウチのじいちゃんはね、父さんとか俺は普通の暮らしだよ」

庭を横切る途中、立派な松やら庭園のようなものが拵えてあるのを横目に見た。

そして母屋に通じる玄関口の前に来ると宮本は「ただいまー、友達連れて来たでー」と、訛りのある言葉で引き戸を開けた。

普段、宮本は全くと言っていいほど言葉に訛りを見せない。

標準語、と言っていいのかわからないが、彼の出身地を聞かずに喋っていれば関西地方の人間だとはまず思わないだろう。

上がりがまちでそれぞれ靴を脱ぎながら、私達が綺麗に並べ揃えていると廊下の奥から誰かが歩いて来る音がした。

振り返るとそこには少し痩せて小柄ではあるが、何処と無く顔つきが宮本と似ている女性(年齢は50代くらい)がにこにことした笑みを浮かべて立っていた。

「母さん、こないだ話しとった大学の後輩達」

「ほんま態々遠くからありがとぉね、宮本の母です」

と言って、宮本のお母さんは軽く頭を下げた。

私達も慌てて「お、お邪魔します」と言った。

のんびりとした宮本とは違い、母親ははきはきとしていて、何処か気も強そうだった。

「ほんなら俺ら離れの方おるから、夕飯も自分らで食うわ」

「ええ、夕飯こっちで用意するんちゃうの?もう色々買い込んでまったんやけど」

「あー、どうするお前ら?夕飯ウチで食べる?」

ここで断るのもなんだと思い、私達は是非お願いしますと宮本に言った。

「ほんなら飯の時間まで離れにおるわ」

「はいはい、あ、おばあちゃんのアレなんやけどな」

「大丈夫やって、そっちの方の部屋は使わんから」

「それやったらええんやけど、ほんなら夕ご飯

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Comment(6)

なんで先輩を呼び捨て?

結梅様、わーい様、コメントありがとうございます(^.^)

御札が貼られてるの見たことないが、怖そうだ。

お札がペタペタ~

ゾクッとするような話ですね!

ここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここここわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわいいいいいいいいいいいいいいいい

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