これは、私が小さい頃の話です。
私はおじいちゃんっ子で、祖父にとても可愛がられていていました。なので、お盆やお正月や連休の日などの「おじいちゃんの家に行く日」をとても楽しみにしていました。
ある日、祖父の家の縁側で昼寝をしていてふと目をさますと、”ガタガタ”と家の奥から、何かを動かすような音が聞こえました。
私は、(おじいちゃんが何かやってるんだ。)と、思ったのですが、ふと外を見ると、いつも祖父が乗っている軽トラがありませんでしたし、両親と乗ってきた車も無く、祖母も少し前の年に亡くなっていたので、その時には家には私一人のようでした。さっき音がした部屋に行って見ると、そこには祖父の家の仏壇があり、いつも閉まっている仏壇の扉が開いていて、全身が真っ黒で影のような子供が一人座っていました。 その影からは”クチャクチャ”という音がしていて、何かを噛んでいるようでした。
わたしはとっさに、
「誰?」と聞いてしまいました。
影は何も答えずに”ニター”と口の端を釣り上げて笑い、真っ赤に染まった口の中と歪にならんだ歯が見えました。
気がつくと影はいなくなっていて、外に車の止まった音が聞こえました。おじいちゃんがかえってきていました。
その後、おじいちゃんに仏壇に影がいたことを話すと、おじいちゃんは
「そいつはきっとご先祖様やおばあちゃん達を守ってくれとるんよ。」と笑っていました。
また次の年におじいちゃんの家に行って、居間で絵本を読んでいると、仏壇の部屋からまた物音が聞こえました。また家には私一人のようでした。
仏壇の部屋に行ってみるとまた影がいて、仏壇の扉が開いていました。
また”クチャクチャ”と音がしていました。
私は影に、
「あなたはご先祖様なの?」
と聞きました、影は何も言わずに首を横に振りました。
「おばあちゃんいる?」
と聞いても、影は何も言わずに首を横に振りました。
「どこ?」
と聞くと、影は…


『あのね〜


みんなね〜


美味しかった〜』




私は家を飛び出して、両親が帰ってくるまで泣いていました。
あいつはご先祖様でも守り神でも何でもない。
もう、関わっちゃいけない。
この日から私は祖父の家には二度と行きませんでした。


その後すぐに祖父も亡くなりました。死因は不明だそうです。


私は中学生にな

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