これは、私が通っている学校のトイレの話です。(私が実際に体験したわけではありません。先生から聞いた話です。ちなみに私は、怖いと感じませんでしたけど)
私の通っている学校は、中等部と高等部に分かれていて、そのトイレは、新しく作られたばかりの、中等部の校舎にあります。
その日は、小学生を対象に、入学希望者の学校説明会が行われていました。
説明会は、予定より長引いてしまい、トイレを使用する人が多かったようです。
仮に、その日の説明会の受付係と案内係を行っていた先生を、Y先生とします。
Y先生は、説明会が終わると、すぐにホールの扉を開けて、トイレに行きたい人の誘導をしました。
トイレに行った人もみんな出てきたであろう時に、Y先生は念のため、トイレに入って見回りをしました。
すると、一番奥のトイレの扉が閉まったままです。
だれか、おなかが痛かったりした子が入っているのだろうか。具合が悪くて、意識を失っているのだろうか。
Y先生は、扉をノックします。
すると、中から、ノックが聞こえます。
Y先生は、邪魔しちゃいけないと、トイレの外に出ました。
中に居る人が出てきたら、出口まで案内しようと思い、トイレの外で待っていました。
しかし、三十分ほどたっても、トイレから誰かが出てくる気配はありません。
Y先生は心配になって、もう一度トイレに入ってみました。
すると、奥の扉が閉まっていたはずなのに、開いているのです。
それに、水道を使ったあともあります。
さっき、トイレに入った時に、Y先生はトイレの蛇口を全部閉めたはずです。
Y先生はそれ以来、学校説明会の案内係をすることも、中等部のそのトイレを訪れることも、避けるようにしたらしいです。

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