友達がどっか行こうぜとか言った

最近ゲームにも飽きてきた自分は気分転換にいいかなと二つ返事でついていった

着いたのはどっかの田舎駅
俺が「おいここどこだよ」って言うと
友達が「知らん、まあ適当に歩いてればなんとかなるだろ」とか言った

やっぱ帰ろうかなと思っていたけどそれじゃ金の無駄だなと思い友達について行くことに
最初のうちは元気だったが暑いのと景色がそんなに変わらないのに疲れて俯いて歩いていた
しばらく歩いているとあたりが暗くなってきた
どうやら森に入ったようで友達が「うお、森だぞ森!すげー!」とか
「こういうところにカブトムシとかいるんだよな」とか騒ぎだす
ビビリの自分は怖くなって「もう帰りたい」と言うと「今更戻れないからもっと奥いくぞ」と強気な友達

もう10分は歩いたかなと考えていたら急に開けた場所に出た
目の前には大きなお社のような建物、そのお社を囲むようにして建っている6件の家

友達が「ちょっとここを歩き回ってみないか?」と聞いてきた
自分は「なんか面白そうだし行こうか」と

しばらく歩いていたがどの家もボロボロでとても中に入ろうという気にはなれなかった

一通り見終わって友達が「やっぱりお社の中も見てみようぜ」と言った
すっかり雰囲気に飲まれて自分は「いいね、気になるし見てよう」と言った

大きな観音開きの扉を二人で開けて少し躊躇いながらも中に入っていった
持っていたスマホのライトで照らすと悲鳴をあげそうになった

そこにはお地蔵さんがあった、でもおかしかった
お地蔵さんの首が無かった
一部が欠けているのなら分かるが首の部分だけさっぱり無くなっていた
そんな首無し地蔵が何体もいた

ふいに後ろを振り向いた
自分は悲鳴をあげて腰を抜かした
友達も釣られて振り向いた
友達も悲鳴をあげて腰を抜かした

そこには首があった
腐りかけの首が大量に
慌ててスマホを拾い走ろうとすると
後ろからゴトンと何かが落ちる音がした

驚いて振り向くと首が落ちていた
それだけならよかったのだが
連鎖するように首が落ちてきたのだ

二人で必至に走って森を抜けた
慌てて駅に戻り電車がくるのを待っていた
待っている間に友達と話をしていた

でも話は長く続かなかった
4分程待ってやっと電車が来た
そして帰ってきたときに約束した

「もう変な場所に行かないようにしよう」

怖かった・・・もう二度と行かないと心に決めた
この話を

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