これは俺が中学の時の話なんだけど、
家の前に大きい銅像があったの。
まぁ、悪ガキだった俺は銅像に絵とか、落書きとか、蹴りの相手とかにしてたの。
でもある日銅像が撤去されていた。
「まぁ絵書いたりして汚かったからしょうがないか」
と少し寂しい気持ちと罪悪感を感じた
その日、変な夢を見た。
銅像が何かを呟いている夢だった。
その日から毎日同じ夢を見た。
夢は毎日同じで、銅像が何かを呟いている夢だ。
「オ.......、オ.......」
でも、日に日に呟きがはっきりと聞こえるようになってきて、十分聞こえる時には、
「オ...エ..セ、オ...エ..セ」
と聞こえてた、
でも全く意味は分からなかった。
一年後、ちょうど銅像が撤去された日についに意味がわかった。いつもと同じ通り銅像は何かを、呟いている。しかし何かがいつもとは、違う事に気付いた。
「なんか、いつもよりはっきりと聞こえるな...」
「オ...エ..セ、オマ..エ..セ」
「オマエ..セ、オマエ..セ」
声はだんだん大きくなっていく。
「オマエ..セ、オマエ..セ」
「オマエノセ、オマエノセ」
「オマエノセ、オマエノセ」
「オマエノセイ、オマエノセイ」
その時俺は、怖くなって起きた。体は、汗でベタベタだった、シャワーを浴びて汗を流しシャワーから出ると。体に激しい痛みを感じた。自分の体を見るとそこには、蹴られた跡などがあった。喧嘩もしてないし、格闘技もやってないし、不思議に思った俺はふと思い出した。
体にあった蹴り跡は、自分が銅像に残した蹴り跡と全く同じだったのだ。
怖くなった俺は、
「ごめんなさい!、ごめんなさい!」
と誰もいないシャワー室に言うと、痛みは消え、蹴り跡も消えました。でもまだ今でも銅像が怖いです。