い為実家へ帰省していなかった私は居酒屋のバイトに出勤していました。
バイトが終わったのは深夜1時前。
当然タクシーで帰るお金もない私は歩いて帰っていました。
雪は降っていませんでしたが冬道ですでに雪もしっかり積もっているそんな正月でした。
しばらく歩いてあと少しで自分の家に着く頃、
ほとんど人も歩いていない時間ですが、横断歩道の向こう側から歩いてくる男の人がいました。
私の家に帰るにはその信号を渡って左に曲がりまっすぐ歩いていくと小道に入った所にマンションがあります。
(げぇ。こんな夜中に人に会うのやだなぁ。しかも男だし。。ちょっと距離あけよう)
と思いながら本当は信号を渡りたかったのですが、その男に近づくにつれて顔などはっきり見えないのに、とてつもなく恐怖心が湧いてきました。胸騒ぎってこんな感じかと思っていたのを覚えています。
なので、信号は渡らずに左に曲がって歩きました。
きっと向こうは信号わたってこっちにはこないだろうなんて思っていたのですが、私が左に曲がると道路を挟んで向こう側の歩道を男も私と同じ方向に歩き始めました。
(えーーー、同じ方向なのかよーーー。でも結局向こう(男が歩く歩道)に渡らないと自分の家に帰れないし)
と考えながら、車が来ていないのを確認して男のいる歩道にいくと、私としたことが痛恨のミス。
男の前にきてしまったんです。
(げーーーー!後ろつかれる感じになっちゃったじゃーん。私のばかー)
と自分を責めました笑
とりあえず少し距離をとって自分のマンションのある小道に入ると、男も小道を曲がりついてきます。
(さすがに、ここまで同じ方向はありえないだろう。絶対怪しい。)
そう思った私は、マンションの向かえにあるゴミ捨て場に立ち止まり明日のごみを確認するフリをして、後ろを男が通り過ぎるのを見届けました。
(ふぅー。あっちまで行ったからもう大丈夫だろう)
男の後ろ姿を見送り私はマンションに入ります。
でも、まだ胸騒ぎは収まらなかったので念のためマンションの入り口のドアは敢えて開けたまま中に入り3階の自分の部屋まで階段を上り始めたとき、
バタンッ!!!!!!!
大きな音でそのドアが閉まりました。
(え、、や、風で勝手に閉まったんだ)
なるべく足音を立てずに誰か入ってきたか耳を澄ませて自分の玄関までいきました。
音もしないしやっぱ風でしまったのかと思った私は、玄関