そんなジョナ君の顔を見せられて、私は胸が痛んだ


・・ごめんね、私のせいなのにね・・。


私は自分からジョナ君に近づいてジョナ君の胸を腕いっぱいに抱きしめた。


ジョナ君「・・さっきはごめん。」

私「・・大丈夫。」


私達は仲直りをして、私の部屋に入った。

鍵を開けて、ドアを開ける。

目に飛び込んできた光景に、私とジョナ君は言葉なくその場に立ち尽くした。


細かく破られたティッシュが床いっぱいにまんべんなく散らかっていた。
なんのティッシュなのか、所々赤黒い。


・・血・・・?


そんなはずはない。どこから血が出てくるのか。
それよりも誰がこんな事をするのか考えていた。

ジョナ君が部屋の中へ一歩足を踏み入れた時、何かにつまずいたのか転んでベッドの角に頭をぶつけた。


私「大丈夫!?」


私はすぐにジョナ君を抱き起こした。

部屋の床がヌルヌルしている事に気がついた。

みると床が油っぽい。


私「立てる?」

ジョナ君「気をつけて、床滑るよ。」

私「うん」


私は靴と靴下を脱いで裸足になった。

滑らないように慎重に歩いて中にはいる。

床は油でヌルヌルしていたがそこまで酷くは無かった。


雑巾で拭けばなんとかなるかも・・。


この油がなんなのかはハッキリわからないが、何となく考えはついていた。
考えが当たっていたら、最悪だ・・。

ジーソスの絵写真の前に置いてあった(お婆ちゃんからもらった)白い円状の小さな油入れのフタを開けた。

中にあるはずの油がほとんど無いくらいまでに減っていた。
1度も開けた事がない為、もとからどれくらい油が入っていたのかはわからないが、中はほぼ空っぽに近い。


私「ジョナ君・・。油が・・、」


私は、来て見てみてと言わんばかりにジョナ君を見た。


ジョナ君「・・中、油が入ってるんだよな?」

私「・・うん。・・でも何も入ってない。」


ジョナ君は指を突っ込んでみた。

中はヌルヌルとしていたので油が入っていたのは間違いない。


私達は一旦外に出た。


ジョナ君「・・不気味だな。たしかあの油、霊がいると泡立つって私ちゃんのお婆ちゃん言ってたよな・・。」

私「居たのかな・・?でも、何で床があんなふうに油まみれになるんだろう・・。」

ジョナ君「霊が歩いた後だったりして。」


初めてジョナ君が霊の仕業だというような事を口にした。

嬉しんや

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