小学校の頃の、怖いというか不思議なオチのない話を1つ。

私の通っていた小学校は、私が通っていた当時で創立130年の割と古い学校だった。

そのため、よくある学校の七不思議的なものはたくさんあった。

花子さんの話だったり、怒られて倉庫に閉じ込められて死んでしまった女子児童がいたとかなんとか。そんなよくある話ばかりだったが。

そんな中、私と一部の友達との間だけで、ひっそりと話題になっていた話があった。

私の学校は、簡単に説明すると校舎の正面にグラウンドがあり、その向こう側にフェンスで仕切られた竹林が広がっていた。

その竹林の中、校庭の隅と、すぐ横の神社と隣接した部分に一軒の廃屋があった。

二階建ての、ボロボロでなんとなく不気味な木造の廃屋。ある日の休み時間、校庭で遊んでいる時、ふと廃屋の二階の窓を見ると、いつもは閉まっている窓が開いている。

「誰かのいたずらかなー」などと考えていると、窓から見える部屋に「何か」がぶら下がっているのが見えた。

小さい窓だったので全体は見えなかったが、歪んだサンドバッグのようなものがぶら下がっていた。色ははっきりとは覚えていないが、青とか緑だった気がする。

友達を呼んできてしばらく「首吊りかな」「いや違うでしょ」「怖っ!」などと話していた。まあ確かにサイズ的には人のようでもあったが。そのうちに休み時間が終わり、教室に戻った。

次の日の休み時間。ふと昨日のことを思い出して、友達と廃屋の様子を見に行くと、なんと今日は窓が閉まっている。曇り硝子なので中の様子を伺うことはできなかった。
「もしかしたらホームレスとか暴走族とかが出入りしてるのかな」くらいに思い、いつも通り遊んでその日の休み時間は終わった。

そらから気になって、毎日様子を見に行っていたが二階の窓は数日おきに開いていたり閉まっていたり。開いている日はやっぱり、ぶら下がっている何かが見える。

一週間が経ち二週間が経ち、ある日いつものように廃屋を見に行くと、窓は開いているのだが、何かが違う。
あのぶら下がっているものがなくなっていたのだ。

その日から、廃屋の窓は開けっぱなしになり、なんの変化もなくなった。

誰かのいたずらだとは思っているが、結局今でも怖くて、廃屋に入ってまで確認することはできていない。あのぶら下がっていたものはなんだったのだろうか。あの当時廃屋には誰かが住んでいたのだろうか。今もあのぶら下がって

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