これは私が高校二年の時の話です。

私はバレー部に所属していました。
バレー部は毎年、夏合宿を行っているのですが
その年は いつも利用していた施設が利用出来ず
ある会社の保養施設を使わせてもらう事に
なりました。

毎年、3泊の日程で合宿していたのですが、
その保養施設では最高、4連泊 可能な日が
あったので、4泊5日の日程で合宿する事に
なりました。

保養施設にはプールも あるという事で
練習の成果次第という条件付きで一応、
水着の用意もして行きました。

朝から晩までギッシリ詰まった練習は
キツく、皆、朝まで爆睡でした。
そして、合宿の4日目の午後、いつもより
早く練習を切り上げ、2時間ほどですが
プールの利用許可が出ました。

連日の練習、練習でクタクタでしたが
プールとなると別です。
水分補給と休憩を小まめに取るという
注意は ありましたが、プールでは
自由に遊べました。

連日の練習とプール遊びで最後の夜は
本当にグッタリでした。
夕食を終えると早々に布団に入る者も
いました。

私達グループは布団に入ってからも
少し話していましたが、一人、二人…と
脱落していき10時を少し過ぎた頃には
全員が眠りに就いていたと思います。







どのくらいの時間が経っていたのか…

息苦しさを感じて目を覚ましたのですが
目が覚めた時には既に金縛り状態でした。


参ったなぁ…

私は子供の頃から金縛りの経験が あったので
“いつもの事” と、怖さは感じませんでしたが、
とにかく疲れきっていたので、スグにでも
眠りたかったのです。

金縛りは朝、起きたら解けているだろう、と
私は金縛りに遭ったまま寝ようとしました。
すると、









「助けてー」

という声と共に右の足首を
思いっきり引っ張られたのです。
と、同時に右の足首が壁に当たり
“ゴン” と鈍い音を立てました。




「うわぁー」と声を出したつもりでしたが
実際には声は出ていませんでした。

ただ、金縛りは解けていたようで
体は自由に動かせるようになっていました。

その場で上体だけを起こし今、起きた事を
頭の中で反すうしました。



「助けてー」っていう声…

確かに聴こえたよな…

若い女の人っぽかったな…


あ、それから… 足首 引っ張られて…


気のせいかな?とも思いましたが、
足が壁に当たった感触は あるし、
足も布団から

通常版で読む