小学生の時に私と友達(A君)が体験したお話です。
私とA君は小学6年生のときに初めて同じクラスになりました。A君は毎日自主勉強を欠かさない頭の良い人でした。
ある日、A君に「一緒に勉強していかないかい?」と誘われて断れないタイプの私は学校に残って一緒に勉強していました。
A君は教え方もうまく、わからないところを聞くとすぐに分かりやすく説明してくれたり、ポイントになるところを教えてくれてものすごく為になりました。
それから私は毎日A君と放課後勉強をすることになりました。一緒に勉強し、わからないところは教えあい、時間は過ぎて行きました。
もう外が暗くなってきた時、先生に「そろそろ帰りなさい」と言われ帰ることにことにしました。廊下に出て見ると
向かい側の校舎には至る所の電気がついていました。私達の他にも人が残っているのに何で私達だけなのだろうか・・・
そんな風に思っていました。
A君も同じことを思ったのか
A「まだ、あんなにいるじゃないか」
と言っていた。
その次の日もまた先生に「はやく帰りなさい」といわれ廊下にでると、向かい側の校舎には電気がついている。
という事の繰り返しだった。
最初は気にしなかったけれど、次第にA君が「今日はこの辺で帰ろう」と勉強時間も短くなって言った。
そんなある日、A君が風邪で学校を休んだ日、僕は授業でわからないところがあったので先生に聞きにいった。
しかし、先生はとても忙しそうで
「ごめん、放課後でいいかな?」と言われたので渋々了解しました。
放課後、先生にわからないところを教えてもらった。先生も「ここが分かれば、ここもできるはずだよ」と勉強を教えてくれた。
辺りが暗くなり、先生が「そろそろ終わりにしようか」と言い廊下にでる。いつものように向かい側の校舎は電気がついていた。
先生はそれを見るたび顔色が悪くなっていくような気がした。
私は先生に「向かい側の校舎っていつも電気ついてるけど何でです?」
と聞くと
先生「お前は何も知らない方がいい。はやく帰りなさい」
といった。先生の声はかすかに震えているように感じ、不気味に思いそれ以上は追求しなかった。
翌日、A君が学校に復活し、休んでいた分の授業を私が教えてあげた。放課後、いつものように勉強をしているとA君がいきなり語り始めた。
A「お前、向かい側の校舎に行ったか?」
私「ううん、不気味だし行きたくない。」