これは数年前、当時付き合っていた彼氏と○橋にあるラブホテルへ宿泊した時の話です。

その当時の彼氏は寮生活だったため、たまにホテルで一夜を過ごす事がありました。
その日も夕食後、お手頃な価格で泊まれそうな部屋を探しながら歩いていました。
歩いているうちに一件のホテルに目が止まりました。
料金も相場より3割ほど安く、部屋も空いていたのでそのホテルへ。

内装としては、
入り口入ってすぐ左側に洗面所。
正面にお風呂場。
右側にベッドなどのある部屋。
入ってすぐの所は、玄関からの距離が一歩半ほどの狭いスペースがあるだけで何か圧迫感のような物を感じました。
全体的に少し狭めだったのですが、価格が安いのもあり、さほど気にせず部屋へ入りました。
扉を開けると、こちらに足を向ける形でベットが正面に置いてあり、左側にテーブルと椅子。
扉が取り付けてある壁側にテレビがありました。

テレビを付け、私は椅子に座り彼氏はベッドに座り、コンビニで購入してきたお菓子や飲み物をつまみながら喋っていました。
テレビを見ていると、必然的に玄関へ続く扉が目に入ってきます。

ありきたりなのですが、その扉は磨りガラス状になっており、玄関入ってすぐの狭いスペースや、その奥に扉と向かい合っている洗面所などがうっすら見えます。

しばらくすると、視界の端にある磨りガラスの向こう側を、玄関からお風呂場に向かってフワっと通り過ぎる影が見えました。
視界の端に見えただけなので、見間違いだと思い初めは気にはとめずテレビを見ていたのですが、その後もふとした時にその影が通り過ぎます。
しばらく扉の方へ意識を集中していたのですが、扉へ集中すると影は現れません。
やっぱり見間違いだ、と思い再びテレビに視線を戻しました。

その時、彼氏がボソっと
「なんかおるよな」って。

彼氏も気付いていたのですが、私が怖がると思い黙っていたみたいです。
ですが、私もその存在に気付いていると察し声を掛けてきたと言います。
彼氏は少しだけ霊感があります(気配を感じる程度)
なので、私にも見えていると知った時は驚いたらしいです。

【何かがいる】のは確かだったのですが、特に害もないし、部屋を替えるのも面倒だったので、気にせずそのまま過ごしました。
内心は泣きそうになってたのですが、まぁ彼氏もいるし…と軽く考えてました(笑)

お風呂場に行くのも気味が悪いということで、そろそろ寝ようかとなり

通常版で読む