15年前の話ですが、内装仕上げの会社に勤めていた私は社長からある現場に深夜壁紙の直し作業を指示され行く事になりました。
場所は新宿からほど近いワンルームの賃貸アパート
作業する際は電気も付けるな、作業している事もわからない様にしろ!との事で真っ暗な中作業する事に…部屋の中は消毒液?何かの薬品の臭いがあり、人が居た臭いを感じれなかったですが、とりあえず作業に…
どの部分をやるのか解らず現場担当者もイマイチ把握していないので持っていたライターをつけると壁に無数の赤黒い斑点が…
ある一定の場所から放射状に広がっていました。
ライターの火を隠す事無くつけてしまったので外に光が漏れたらしく外から怒号が…「誰だ!ゴラァ!」「其処で待ってろ!」とその道の方々の様な声が…急いで担当者と逃げる様に一旦その場を離れ小一時間現場から離れ担当者と話をしていると
担当者「アレって血じゃないですか?」
私「そうだとして、何かあったにしてはニュースとか無かったですよね?」
担当者「私も不思議だったんですよ!電気つけるな、作業中も音立てるな!って指示が…」「誰か来たら絶対逃げろ!って聞いてます?」
私「いいえ…暗い中作業しろ!としか聞いてないです…」
「壁紙剥がしたゴミって聞いてます?」
担当者「ある場所に置いとけば人が来て処理するとしか…」
私「殺人とかないですよね?…」
担当者「とりあえず直ぐに終わらせて帰りましょうよ!」
私「ですね!」
そして周囲を確認しながら現場に戻り仕上がりがどうだろうが関係無く終わらせ逃げる様にその場を離れました。
剥がした欠片が腰袋に残っていて明るい所で確認すると、、、血液が固まった様な何かでした。
作業後担当者から」ウチの社長がこの現場来た事言うなって言われたんですが…」
「とにかく早く忘れろ。との指示です」
全く謎で申し訳ないですが…
闇の部分に触れてしまった様な私にとって怖かった話です。

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