私が中学2年生の頃の話です。幼い頃両親が離婚して母方の祖父と祖母、母親、そして私の四人で住んでいました。中学を卒業するまで私は母親と一緒の部屋でいつも寝ていました。私の部屋と母の部屋は8畳の和室と7畳のフローリングがつながっている一つの部屋で間に扉があってその扉を閉めると部屋が分かれるのですが徹夜で勉強に集中する以外は扉を特に閉めずにいました。寝るときは母の部屋である和室で寝ていました。
ある深夜、ふと目を覚ましたとき隣の部屋である自分の部屋の勉強机の方に目をやりました。
よく見ると髪の長い女の人が私の勉強机の所に立って勉強机を見ているのです。その時半分寝ぼけていたせいか、お母さんかな?何してんだろと思ってまた寝ました。
翌朝、昨日あったことを思い出すとぞっとしました。母は私の隣で寝ており、あんなところにいるわけないのです。しかも勉強机に立っていた女の人は背中までのセミロングの髪の毛だったのに対し、母はパーマをかけており肩までの長さしか髪の毛がないのです。
しかし怖い夢だろうと思って家族や友人には何も言いませんでした。
そんな体験をして数日ほど経ちました。その日もいつものように母と一緒の部屋で寝ていました。ふと夜中に気配を感じました。ズシィ・・・と誰かが私の布団の上に乗っかっている感じでした。その時私は布団を被って寝ていたので顔は布団の中です。お母さんの寝相で足が私の上に上がってるのかな?
でもそれにしては重いのです。
恐る恐る布団から顔を出して天井を見ました。しかし誰もいません、よかった気のせいだと思って顔を天井から下の布団の方にずらした時です。
長い髪に覆われた顔がこっちをみていました。
勉強机に立っていたあの女の顔でした。

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