これは僕が中学二年生だった時の話です。
部活の合宿でとあるホテルに泊まることになりました。
その日の練習はいつも以上にキツく晩ご飯を食べてみんなすぐに寝てしまいました。
夜中の1時ぐらいだったでしょうか、トイレに行きたくなり目が覚めました。
トイレへ行きベッドに戻ろうとした時でした。
「ドンドンドンッ!!」
「ドンドンッ!!」
ものすごい音が隣の部屋から聞こえてきました。
隣の部屋は先生が泊まっている部屋だったので、まさか先生がこんなことをするはずないだろうと思い、恐る恐る隣の部屋へ行きノックをしました。
「コンコンコン、先生どうかしましたか?」
「……」
返事はありませんでした。
まあいいか、と思い自分の部屋に戻ろうとした時です。
「パリンッ!!」
先生の泊まっている部屋から窓ガラスが割れたような音がしました。
さすがに変だと思いドアを開けて先生の部屋に入りました。
するといるはずの先生がいませんでした…。
部屋中探しても誰もいませんでした。窓を見ると血まみれでひどい割れ方をしていました。
「ガチャン」
急にドアがしまりました。いくら開けようとしてもドアを外側から押されているような感じでびくともしませんでした。
窓から生ぬるい風が入ってきて後ろを振り返ると、先生が立っていました。
しかしその顔はぐしゃぐしゃで真っ赤でした。これは先生じゃない!そう思って必死にドアを開けようとしました。
でもドアは開きません。
その時足を掴まれました。必死に抵抗したけどすごい力で引っ張られました。
もうダメだ、と思った時意識がなくなってしまいました。
次の日、起きると自分の部屋のベッドにいました。
夢だったのかな…と思い足を見ると引っ掻き傷とあざができていました。
ゾクッとして友達に話すとみんなも同じ体験をしていたそうです。
朝食の時先生にその話をすると、先生はずっと金縛りにあっていたそうです。
怖くなってホテルの人に言うと何も知らないと言っていました。ただ、昔このへんは病院だったそうです。
これ以降その部屋は封鎖されているようです。
あれはなんだったのでしょうか……

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