数年前に俺は某オンラインゲームにハマっていた。

比較的人口が高く、月額料金が必要だった為かプレイヤーの質も高い。

毎晩睡眠を削ってはゲームに没頭し、今思えば少し狂っていたかもしれない。

そして俺には1人のフレンドがいた。
仮にAと呼ぶとしよう。

Aと決まって深夜3時頃からログインし、仕事が深夜終わりの俺にとってはよく時間の合うプレイヤーだった。
キャラのレベルも近かった為か、次第に仲良くなり一緒にクエストに行く機会も多かった。

連日深夜、
どちらかが眠くなるまでひたすらクエストだったが、不思議とAとプレイしていると現実を忘れられゲームに没頭する事ができたのだ。

Aは時々不自然な行動(空白のチャットや俺の個人情報を聞いてくる)があったが、もはやベストパートナーと呼べるほどに仲が縮まっていたので、俺はなんの疑いもなく名前や歳などを言ってしまった。

今思うとこれが大きな間違いだったんだ。



ある日、

A「明日はログインできない」
俺「お、珍しいな。 用事?」

いつも俺たちがプレイしている時間帯は深夜2時〜からなので、その時は飲み会でもあって遅くなるのかなーとなんて思ってたりしていた。

俺「まあでも俺はやってるからいつでも誘って」


A「迎えにいくよ」
俺「ん?? でも無理せんでいいからな」

不自然なチャットを残し、Aは突然姿を消した。

その日からAはゲームに姿を見せる事はなかった。
同時に、俺はよく金縛りに悩まされていた。
疲れがたまっているのか?
なんて最初は軽いことを考えていたのだが、

次第には悪夢を見るようになり、
黒い女に腕を引っ張られる夢や、Aがズタズタに顔をナイフで裂かれる夢(なぜかその人物がAだという事が分かった)など。

Aが突然と姿を消してから金縛りやAが殺される夢に黒い女...

正直本当に気持ち悪かった。
そして夢の終わりには決まって黒い女が

「迎えにいくよ」ニタァ

なんてAが最後に言った言葉を不気味な顔で言うもんだから、Aはもしかして霊なのでは?と思ってゲームを速攻アンインストールした。

その日から俺は金縛りや悪夢にうなされる事は無くなった。

時は流れ、
俺はAの事や、あの不気味な事をすっかり忘れていた。
暇つぶしに新しいオンラインゲームを探していた所、俺がやっていたオンラインゲームが大規模アップデートと大きく宣伝していたのだ。

一瞬黒い女が頭をよぎっ

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