O県の田舎にあるトンネル、
事故や自殺、殺人が多くて何十年も前に封鎖されて、隣に新しいトンネルが出来ました
封鎖されたトンネルは心霊スポットと称され、興味本意で行く人が増えました。
私もその一人で友達に連れられてそこまで来ました。
近くの駐車場に車を置き、歩いてトンネルの前まで歩いて行き、確認するも自分達の声が反響するだけで声はしません。
でも嫌な気がしました、
友達に「帰ろう。」って言ってもまるで聞こえないみたいに中に入っていきました。

友達を置いていけるわけないので
一緒に中に入りトンネルの出口が近づいて来たときに
「オギャア」
猫の鳴き声とは全く違う。
赤ん坊の泣き声がトンネルに響いて
一度だけではなく、何度も、何度も。
友達がようやく正気を取り戻してくれて、
「帰ろう!」
そう私が言った時でした。
ピチョン...
首に、冷たい何か。


なんで...この時振り返ったんだろう
振り返らずに友達の手をひいて逃げればよかったのに。

振り替えるとトンネルの出口に痩せ干そって肌が青黒くなってる女が薄気味悪い顔でずっと手招きしていました。

私はすぐに友達の手をひいて元入ってきた入り口まで走りました。
「オギャア、オギャア」
泣き声がどんどん小さくなって
入り口までも近くなった。
それなのに、なんで。

入り口の鍵が施錠されていたのです
入ったときは鍵が開いていたのに!
「オギャア!オギャア!」
声が大きくなってきて
出口の所にいた女がこっちに来ている。
友達は意識を失っている。
私も、もうだめだ。そう思って意識を手放した。

目が覚めると外は明るくなっていて、生きてる?夢だった?
と思ったけど目が覚めた場所はトンネルの中。
鍵は開いていた
いつからが夢?それとも本当にあったのか?

ポケットにいれた数珠が真実を物語っていた
身代わりになってくれるオニキス
黒色が色々な色が混じりあった汚い色になっていた

結局あの女はなんだったのか
あの赤ん坊の泣き声はなんだったのか

今では確かめようもありません

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