大学2年生の私は、バスケットサークルに所属している。
毎週、バスケットの活動の後、決まって飲み会が開かれる。
お酒が苦手な私はいつも飲み会には行かず、同じようにお酒が苦手なメンバーで活動後はゲームセンターや一人暮らしの子の家でDVDを見るなどして遊んでいた。

いつもと同じようにA君の家でBくん、Cくん、Dちゃんと私の5人でダラダラしていた。
その時は本当にあった呪いのビデオシリーズを見ていて(私たちは全員ホラーが好きで、そういうのばかり見ていた)、見終わった後にB君が
「今から心スポいかね?」
と言いだした。
実際に行ってみたこともないし、いつもホラービデオを「怖くないね笑」とバカにして見ていた私たちは満場一致で賛成した。

その日B君は車で来ていた為、彼の車で行くことになった。
A君とB君がネットで調べ、私たち女子3人は何も知らずに行こう!ということになり、着いてからのお楽しみということになった。



出発したのは23時。到着した頃には深夜2時を回っていた。

到着したのは、ラブホテル。
ほとんどその面影を残して立っており、もともとすごく素敵な建物だったのだろうと簡単に想像できる、お城のような作りで、ラブホテルとしてはとても大きなものなんだろうと感じた。
人の手が入らなくなった周りの木々が生い茂り、不気味な雰囲気を出していた。

到着すると、A君が、このラブホテルについての話を始めた。


昔、あるカップルがこのホテルに宿泊し、彼氏が彼女の首を絞めて殺害し、火を付けて逃げた、という事件が起こったという。
その火事では、他の部屋に被害もなく、事件のあった部屋を改装し、しばらく営業をしていたそうだが、「幽霊が出る」と噂が立ち、客が寄り付かなくなり廃業したらしい。

ホラー映画ばかり見てきた私たちにとって大して怖い話ではなかったが、現地の雰囲気もあり、私たちは皆興奮していた。

これからみんなでその事件の部屋に行き、お線香をあげて、写真を撮ってこよう!という話になった。

すると、急にCちゃんが気分が悪い、と言いだした。今日が生理中だと知っていた私とDちゃんはどっちかが一緒に車で待っててあげよう、ということになった。
私がB君の事を好きだと知っているDちゃんは気を使って、
「私がCといるから、3人で行っておいで!」
と言ってくれた。

そして、私と、A君とB君で、廃墟に入っていった。
中はとても広くて部屋数も多く

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