この話は、私が23歳くらいの時に友達と遊びに出掛けた帰り道での体験談です。

当時、私の結婚が決まっていて、相手の方が農家だった為、結婚後に気軽に友達と遊びに行けないなどと話、独身最後だからと仕事が休みの日は、友達とスケジュールを合わせ、良く遠くの方まで車で出掛けていました。

あの頃は、今の様に携帯電話という物は無く、代わりにポケットベルという物で、連絡を取り合っていました。


確か、結婚式を二か月後に控えた時だったと思います。

ボウリング場とゲームセンター、カラオケ、軽めの飲食店が近場にある所へ遊びに行き、丸一日遊びまくり、家に着く頃には、深夜1時を軽く超えるだろうなと、いう時間を友達を乗せ車を走らせていました。

街中を走っている時は、街灯やまだ営業中の店のネオン等があり、人も車も多く、まだ先程の事を色々話ていたので車内は笑い声が途絶える事はありませんでした。

しかし、家が近くなるに連れ街灯も民家も疎らになり、すれ違う車といえば長距離を走るトラックでしたが、それも頻繁には通らない寂しい道を通る頃には、話のネタが途切れ途切れになり、相づちを打つ様な口数少なくなりました。

国道を時速60くらいのスピードで車を走らせていました。

とある歩道のない道で反対側にある小学校へ通う小学生達が渡る陸橋のある町には、色々と不気味なスポットが幾つかあり、その場所を通るときは、何故か毎回緊張していました。

深夜、良く分からない石碑の様な物がある場所が丁度、緩やかなカーブになっていて、少しだけスピードを落とした時でした。

当時乗っていた軽自動車の助手席側の後部座席の窓を〔コンコン〕とノックする音が聞こえました。
「えっ?」と思わず口に出たほど驚きましたが、車を止める事が怖かった私は、友達に「今の聞こえた?」と聞くと友達にも聞こえたらしく「うん。なんかノックされた感じだったよね?」と二人してプチパニックになりながら、その音のことで少しだけ会話が続きましたが、その場所を離れるに連れ、音の正体も分からないまま車を走らせ、また会話が途切れた頃、陸橋のある場所を通過した時に「あっ!」と友達が声を上げました。

思わずブレーキを踏みそうになった私でしたが「えっ何?」と友達に聞くと、小学1年生が被っている様な黄色い帽子が見えたといい後ろを振り返っていました。

もう深夜1時近くなのに、小学生がいるはずがありません。怖くなった私達は

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