本当にあった怖い話

昔、新聞配達をしてた頃の話です。

配達員は皆、仲が良くて配達が終わっても店に残ってよく雑談とかしてました。

その日は私と同年代のTさん、二十歳目前のヤンチャなBくんの３人でお喋りしてました。

とにかくこのBくん、ヤンチャで武勇伝や面白い話をいくつも持ってるんです。

ここでも色んな事をしでかしてたなw

Bくんは友達に撮らせた、自身の柵を越えようとして無様に転んだ動画を私達に見せ、なにやってんの～？ばか～wと笑わせてくれてました。

B「そうだ、面白い動画見ます？」

彼の言葉に、何々、見せてと笑う私とTさん。

B「友達に送ってもらったヤツなんだけど……

驚きますよ」

ニヤニヤしながら見せてきたのは……

家の中？廊下を歩いてるような画面から始まり、先にはリビングのような感じ。

扉が開いていて、テーブルとソファーが見えます。

そこに近づいていく撮影者(Bくんの友人、仮にAくん)

ソファーには、黒い影のようなものが見えます。

なにこれ？誰か座ってる？

昼間に撮ったようで、陽が射し込んでるようにリビングも明るいのに、それは真っ黒なんです。

でも頭が大きくて、人としてはバランスが変なんだよね。

それ以上近づけないのか、リビングが大きくならない。

不意にそれはAくんに気づいたのか、パッとこちらを振り向き(ソファーにうつ向いた感じのを、横から撮ってた)

ぐにゃぐにゃ動きながら迫ってきたのです！

なんじゃこりゃ？！

真っ黒の顔は滴を逆さまにしたような形で大きな目があって……

宇宙人のクレイ型？グレイ型？まさにあれそっくりの黒色！

つか、宇宙人やん、これ！

体は細くて手足はさらに細く、それをバタバタと振り回しながら、Aくんに迫ってきてました。

彼はたぶん、そこで逃げ出したのでしょう…

画面が乱れて、消えました。

Bくんの話では、その後Bくんの家に駆け込み、この動画を見せて、家に一緒に来てくれと泣きついたんだそうです。

正直面倒くさいと思ったBくんですが、Aくんがあまりに必死なのでついていったんだとか。

家に着くと宇宙人はもういなかったけど、リビングは変な臭いのするネバネバするものが飛び散ってたそうです。

うんざりしながら二人で掃除をし……

親が帰るまで居てくれ、というAくんを振り切り帰ってきたとかw(非道！)

その映像をBくんの携帯に転送してもらったんだとか。

「Aくんどうなったの？」

聞いてみたら、さあ？あれから連絡取ってないとの返事。おいおい。