私が高校生になったと同時に一人暮らしをしました。
学校が終わって家に帰るとすぐに、荷物を整理していました。
私「こんなもんかな。……
あ。そういえば、まだ祖母からもらった人形、置いてないね。
どこのダンボール箱だっけ」
何て独り言を呟きながら例の人形を探しました。

私「あっ。あぁ。あった。
(…でも何か……不気味…。こんなん置きたくないわ…でもせっかく祖母からもらった人形やしな…
しゃあなし、棚の上に置いとこか…)」
なんて思考回路が私の中ではじまった

数日後、私はある異変に気付きました

それは、ある夜のこと。

私「……えっなんで人形が棚んとこないんやろ。落ちたんかな?」

でも人形は部屋のどこにもなかった。
しかしそれは私にとって好都合だった

不気味な人形がなくて快適に過ごせるそう思ったからだ。

翌日、私は目を覚ましたと同時に悲鳴を上げた。
だって。人形があったから。私の真横に。しかし、それだけではない。
私の方を首だけこっちを向いて、
無表情の人形が気持ち悪いほど笑顔だった。それに。目がない。

想像してほしい。
笑っている人形
異常に見開いている目。
目玉がない。
こちらを見ている。

私は即、人形を蹴り飛ばした。
ベッドから落ちた。
まだこちらを見ている。

すると。

人形が動きはじめた。
うめき声をあげながら。

『アァァアアアアtttttttttttttttttttttt』
何て言っているのかわからなかった。

そうこうしているうちに、人形は立ち、首を私の方に向けた。
私はこの世ではないものを見て、気が狂った。人形を捕らえ、
近くにあった0,3のシャーペンで刺しまくった。すると
人形の声がうめき声から奇声に変わった。

『ギィェェェェェェァァァァァ…!!』

しばらく刺し続けると人形は何も言わなくなった。
気づくと私の手も血だらけだった。
自分で自分の手を時々指している事に気づかなかったのだろう。

人形もかなり穴が空いていて気持ち悪かった。
私「…はぁ。…はぁ。」
異次元のような出来事だったので言葉も出なかった。

翌日、人形をお寺に預けに行った。
穴が空いていてる理由を説明した。
お坊さんは優しい方だったので、
私の途切れ途切れの話を「うん、うん」と、きいてくれた。

人形はお寺に預けた。
その日以来、月に一度、私はあの人形の夢を見るようになった。
同じ夢。それは。

天国のような世

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