俺は嫁と買い物に行った。

久しぶりに豆腐を食べたくなった俺は豆腐を手に取り、買い物カゴに入れた。すると嫁が、

嫁「それでマーボー豆腐でも作ろうかな♪」

と言ってきたので、

俺「マーボー豆腐なんか食えっかよ!俺は素で食う派なんだよバカヤロー!」

と俺は反論した。ムカついた俺は、豆腐を乱暴に元の位置に戻した。

嫁「なんか最近、私に冷たいよね~。そんなことばっか言ってると冷たいヤツだって言われるよ」

と嫁が言ってきたので、ムカついた俺は、

俺「そんな訳ねーだろ!俺はこんなに熱くなってんだぞ!」

と言い返してやった。

レジに並んで会計をした後、戻したはずの豆腐をなぜか購入していることに気が付いた。

俺「なんだこれは!なぜ豆腐がここに!?」

すると、嫁はなぜかニヤニヤしながら、

嫁「どうせまた自分で入れたんでしょ、あんた食べたいって言い出したら聞かないから」

と言ってきた。嫁にそう言われ、そんな気がしてきた俺は、

俺「そうか…」

と納得した。



その晩、俺はその豆腐が食べたくなった。

食べたかったのに、嫁は野菜炒めなんぞ作りやがった。

俺「ふざけんな!」

嫁「いいから食べてみてよ」

と嫁が言ってきたので、仕方なく俺は食べた。

俺「うまい…」

俺は納得してしまった。

嫁「でしょでしょ♪」

嫁が調子乗って言ってきたのでムカついたから、

俺「うるせー!」

と言い返してやった。すると、

嫁「冷たいヤツ…」

と言ってきた。



翌日、俺は酒を飲んで帰ってきたので即行で寝た。

次の日も酒を飲んだくれて寝た。

次の日も酒に溺れて寝た。

また次の日、今日こそ豆腐を食べようと冷蔵庫から取り出すと、なんと賞味期限が切れていた。

俺「なんでだ!?なんで賞味期限が切れてんだ!?」

混乱していた俺は、嫁に聞いた。

嫁「あんたが家で夕飯を食べないからでしょ、外で酒ばかり飲んで…」

俺は絶望感にさいなまれた。

死ぬほど落ち込む俺に対し、嫁は残酷なことを言ってきた。

嫁「豆腐はそのままゴミ箱に捨てて」

と。俺はムカつかず、

俺「わかった…」

と応えた。それほど落ち込んでいた。

次の日、俺は嫁に頼まれてゴミ出しに行った。

昨日死ぬほど食べたかった豆腐がこのゴミ袋に入っていると思うと、いたたまれなかった。

嫁の残酷さにムカついた。
               

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