私の友達のT君は昔から霊感が強いらしく、過去に色々と見てきた様なことを私に話してくれたので、その中でも少し面白いモノを紹介します。

それは、T君の実家に一週間ほど現れたというラーメンババァの話です。ある日の夕方に実家に帰ったT君は、兄が使っていた部屋に何かの気配を感じたそうで、また何か出たのかと様子を見に行ったら何やらカーテンが膨らんでいた。
それは子供がよくやるような、人がカーテンに隠れているような膨らみで、嫌な予感も感じつつT君はカーテンに手をかけ捲ってみたそうな。そこにはなんと般若見たいな表情をしながらT君を見つめるババァが居たそうで、手には紫色の固いまんまのインスタントラーメン握られ物凄い勢いでグズを溢しながらバリバリと食べていたのです。
驚いたT君は咄嗟にカーテンを閉め、直ぐにまた開けてみるともうそこにはババァは居らず、あれだけ溢していたカスも見当たらずしばし呆然。
その後T君は友達に電話をし、ババァの事を話すと家に来てくれたイケメンのSさん。
家で詳しく説明をしても悪ふざけだ俺の食いかけのカレー返せと怒るSさんにT君はインスタントラーメンを作ってあげようと台所へ行った。いつもカップ麺類を置いてあるカーテンを開けると、またしても紫色の固いラーメンを鬼の形相で食べているババァと対面。叫んだT君は二階のSさんを呼んで事情説明したが当然笑われる。当たり前であるw

その後も、一週間ほどババァを見かけたそうだ。
朝起きてトイレでババァ、寝転がって天井にババァ、テレビを見てて鏡にババァ、帰ってきて出迎えのようにババァ、布団に入ってババァ。
まさにお早うからお休みまでの暮らしを見守るババァ。当然手には紫色の固いまんまのラーメンw

なかなか神経の太いT君も参ったらしく、どうやったらババァ消えるかなと考えたそうな。とりあえず家のラーメン全部を食卓テーブルに並べてお引き取り願おうとしたT君。バカである。

それに効果があったのか、朝にはテーブルのラーメンは全て消えていて、その後ババァを見ることはなかったそうな。

果たしてあのババァ何だったのだろうか?何故いつも見せつけるようにラーメンをバリバリやっていたのか?それともそういう妖怪なんだろうか?置いたラーメンは何処へ消えたのか?よくそんなババァといられたなT君とか…謎は深まるばかりである。

T君いわく、ババァはラーメンをいつも食べているが、家のラーメンは一切減らない

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