やって痩せたのか...?

普段決してアカネに近づかないような子がそれとなく聞いてみたり、数人でアカネに擦り寄ってみた。

最初は教えるのを拒否していたアカネも、徐々にガードを緩めていった。

アカネが語った話はこんな内容だった。

ある日のこと、彼女は自分の部屋に、謎のチラシと共に小さなプラスチックの容器が置かれていることを発見する。

リサが家に来た後のことだったので、彼女の忘れ物だと思ったが、聞くと違うという。

アカネはよく街中で試供品やティッシュを貰って帰るので、どこかで貰ってきたものだろうとチラシを読んでみた。

新しいダイエット薬のモニターを募集しており、容器には1ヶ月分が入っているという。

断りたければ所定のメールアドレスに連絡をすれば良いとのことだった。

怪しく思いながらも、調子が悪くなったらやめればいいと始めたやせ薬ダイエットだったが、効果は抜群。

暫く続けることにした。

ただ痩せるだけではなく、食欲が全くなくなるのだという。

それを聞いた女子達はその薬を欲しがったが、他の人にあげてはいけないことになっているなどと言い訳し、アカネは絶対に薬を手放さなかった。

チラシが届いているのはアカネだけだった。

仲の良いリサなら...とリサに掛け合ってもみたが、

「ううん、私そう言うの興味ないから...」

とそっけない返事だった。

また、他の女子がアカネに薬をせがんでいるのを見ると、

「やめなよ!みっともない!」

と珍しく真剣に注意するのだった。

その後もアカネは順調に体重を落とし、男子からの人気も急上昇していった。

ところが、痩せ始めて1ヶ月、事態は急展開を迎える。

「数学の授業中だったと思う。

最初は単に具合が悪いのかなと思ったんだけど...」

授業中、アカネが突然頭を抱え出した。

かなりひどい頭痛らしく、終いには大きな声で呻きだした。

周囲が心配し、先生が保健室へ送って行こうとした、その時だった。

急にアカネが鼻をかんだ。

「ブッ」

彼女の鼻から何かが飛び出した。

蛆虫の塊だった。

「ギャーッ!」

アカネは絶叫しながら蛆虫を吐き出し、その場にしゃがみこんだ。

しゃがみ込んでからも次々と蛆虫が彼女の足元に溜まる。

教室は騒然となり、女子の悲鳴で教師や生徒が集まってきた時には、アカネは気絶していた。

アカネはすぐに病院に運ばれたが、そのまま帰らぬ人

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