Aさんが協力工場で作業をしていた時のことです。
その工場の2階部が食堂兼、軽作業場とトイレとフロ場になっていて、Aさんはそこをよく使わせてもらっていたそうなのですが、しばらくの間、そこにある長机に座って食事をする時も、作業をする時も決してトイレ側に背を向けて座らなかったそうです。
ですが、ある時を境に普通に背を向いて座るようになったそうです。
当人にどうしてなのか?と聞いたら、最初にトイレとフロ場見たとき、薄い黒い靄が漂っていて、なんか蠢いている風に見えたのでめっちゃ警戒していたらしいです。
一度、トイレ側に背を向けていたら背後に近づいてくる何かの気配を感じたせいもあるそうですが、それでもある時期から、その黒い靄はフロ場の奥に微かに見えるか見えないぐらいに収まったそうです。
何かあったの?と自分の問いにAさんは一言。
そのトイレで工場のパートおばさんが亡くなった
・・・と。黒い靄の正体ってなんなんですかね。