ボートの上にいた人らしき物がガバッ!と起き上がったことで恐怖がMAXに達したために、
全員奇声をあげながら逃げた後の続き。
車でとにかく逃げた。
明るいところを求めて…
そして行き着いたのが岩○沢駅前。
もちろん夜中なので誰もいない。
車のドア全部を開け放し、途方にくれた。
真夏だけど夜中のせいか、ユルい風が吹いていたことをすごく覚えている。
なぜなら異常なほどの汗をかいたから。
助手席側の車の横にみんなで集まって、
みな無言のまま一服。
誰も口を開かなかった。
カランカラーン、カランカラン
コーラの赤い空き缶が転がっている。
カランカラーン、カランカラン。
カランカラーン、カランカラン。
また空き缶が転がっている。
カランカラーン、カランカラン
カランカラーン、カランカラン
カランカラーン、カランカラン
気がつくとあちこちから空き缶が明らかに私たちの方に転がっている。
ざっと視野の中には7、8個の空き缶。
全方向から空き缶の転がる音。
みんなももちろん気づいてるよね。
地べたに座っていた人たちがそろそろと立ち上がり始める。
ヤバくね?変じゃね?
またも心臓がドクドクし始めた。
駅前にあったゲーセンからジリジリリリリ
強烈な火災報知器の音。
交番あるからヤバイって!
またもや逃げ出した私たちでした。
その後、全員異常なほどの疲労感でそれぞれの家に帰ることになりました。
その帰り道、なんかヤバイことにならなきゃいいなとそっと祈った私でした。
後日談。
この時は特に何事もありませんでした。
全然怖くなくてごめんなさい。
でも当事者はとてと怖かったです。
読んでくれて、ありがとう。