先週、北海道を大きな地震が襲った。
幸い家は停電だけで避難する事なく済んだのですが…


6日未明、大きな音と揺れで目が覚めた。
すぐには動く事が出来ずジッとしていると
照明も消えた。

この日に限って私は寝付けず、二階のリビングのソファーで
横になりながら本を読んでいたのだが いつしか照明も
点けっぱなしで寝てしまっていた。
なので、大きな音と揺れで目が覚めた時、
照明が消える瞬間をハッキリと見た。
生まれて初めての経験だった。

“これはヤバいな…” と思いながら
飼い犬を抱きしめて揺れが収まるのを待った。


揺れが収まると一階で寝ていた旦那と子供達が
二階へと上がってきた。
余震も続いているので家族皆、リビングで過ごした。
窓から外の様子を伺ったが誰一人として
外に出ているものは居ない。

街灯も消えてしまったので暗闇の中
外に出るのも危険だと判断したのだろう。

余震と停電という不安の中
明るくなるまで辛抱した。

明るくなると幾分 不安から解放され、
停電で朝食が作れないという心配まで
出来るようになった。

非常食も用意はしてあったが
とりあえず、すぐに食べられる物をと
コンビニに行く事にした。

駐車場は車と人で ごった返していた。
店内に入ってみたものの
惣菜や弁当やパンの類いは売り切れていて
仕方なく菓子類を買うしかなかった。

飲料と電池の蓄えもしてあったが
いつ通電するか分からないので
電池式のモバイルバッテリーが欲しかった。
が、やはりモバイルバッテリーも
売り切れ。

仕方なく他に買えそうなものは無いか?と
店内を物色していると
目の前を小学校低学年と思しき男の子が
左方向から右方向へと走り去って行った。

“あの子…”

その時になって思い出したのだが
私が店に入った時にも私の目の前を
走り去って行った男の子が居た。

その時は欲しい物が手に入るかどうか…
そちらに神経が集中していたので
気にも止めなかったのですが
その時、違和感を抱いたのです。

スーパーと違い棚と棚の間のスペースは
それほど広くは無いし
レジ待ちの行列が出来る中、合間をぬって
物色しなければならない店内で

“なんであんなに軽快に走る事が出来るのだろう?…”

不思議に思った私は、男の子が走り去った方へ
移動してみました。
するとそこは突き当たりになっていて
本来、野菜や果物が置かれている
コーナーだったのです。

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