少し前に何十年かぶりに同級生に会った。
こんなことを話していたんだ。

彼の母親は昔、クラスメイトの母親に
今でいう、ママ友イジメにあって立ち直れなかった。

その主犯格の同級生の母親については、
今でも興信所に頼んで、定期的に動向をつかんでいるという。

嫌がらせされた記録は録音も含めて
すべて記録されているという。
ご近所の嫌がらせもほぼすべて。
これまでの映像なんかも、年月ごとに整理してあるらしい。

そうして、ママ友の子については、絶対に許されないんだ
と同級生は言う。因果だと。
そして、「ここ一番のときの一撃」のチャンスを日々うかがっているという。
そして、彼の味方はかなりいるのだそう。

100キロ以上離れているのに、何ができるんだか。
鼻で笑うと、鼻で笑って返された。その笑い。よほど余裕なのか?

なぜそこまでやるのか聞いたら、
「他人を苦しめていたのに、”被害者”のふりをして、
周りじゅうにふれてまわったことが許せないのだ」と。

彼を怒らせたのは面子をつぶしたからなのか。
そして、「本当の黒幕のくせに、自分の母親に無理やりに謝罪させ、
本来悪行を行ったことに対する贖罪がないことが何よりも許せない」
という。

それに加えて定期的に拝み屋さんに頼んでいるという。
「何を?」「聞くまでもないじゃないか」

こうなるとその同級生親子が気の毒だと思う。
正しくないことをして、本来自分の罪を人になすりつけ、
悪行からの恨みを買う人間には、それ相応のことがある。
彼は本気だ。

が、そこまでのことをやったのだろうか。
家に帰って親に聞いたら、どうやら本当のことらしい。

イジメのようなことをやるなら一生恨まれて、
なおかつ、どん底に落とされてもいい、という
覚悟が必要なんだろうな。

彼が調査を頼んでいる同級生一家の心中の一報が
あったのはそれから数週間後だった。

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