ある人が子供の頃の出来事ですが、君の話と思って読んで下さい。

しくしく、しくしく。

放課後の教室のすみで、R君が声をおしころして泣いていました。
忘れ物を取りに来た君は(R君また、いじめられたんだ)と思いました。
じっと彼の背中を見て考えます。
君のクラスでは何人かの子がR君をいじめていました。
いつもひどい悪口を言われたり、変なあだ名でよばたり、給食のときには先生に見えないよう、おかずに消しゴムのカスを入れられたりしていました。
(あんなことしちゃいけないのに)
君はそう思っていましたが、止めたりはしませんでした。
彼が怖かったのではありません。
君になにもしてこなかったからです。
いじめっ子たちがひどい事をするのは、
R君だけでした。
いつから、いじめられていたんでしょうか
どうして、いじめられてるんでしょうか他の子に比べて太っていて、身長も低かっからでしょうか。
授業であてられて問題を答えられずにいると
「Rは頭が悪いな」と言って、みんなが
笑ったときからでしょうか。
でも彼は、失敗をすることはあっても
悪いことはしていませんでした。
悪いことをしていないのに、どうしてひどいことをされるのでしょうか。
R君はみんなの前ではなるべく泣かないようにしていました。
涙を流すと面白がって、もっといじめられるからです。
だから放課後になると、こうやってR君は一人で教室で泣いていました。どうして彼がいじめられるのかは考えてもわからないので、君は考えるのをやめました。
声もかけず、泣いているR君を一人にして君は教室にでました。
その時です。
「.......ってやる」
という声が、聞こえて来たのです。
恐る恐る君は、後ろを見るとR君がすぐ
後ろに立っていたのです。
そして君は、「あの、さっきなんて言った?」と君は、言いました。
だけど、R君は何も言わず、教室に出て行きました。
君は、(なんだよー)と、心の中で怒っていました。
「呪ってやるって言ったんだよ!」
君はその声を聞いて辺りを見渡しました。でも、
「え?誰?今の......」
まさに、その声はR君の声と似ていたのです。
でも、見渡しても誰もいなかったのです。
(まあ、いっか)
と、君は思って行きました。

次の日.....

朝の会で先生が言いました。
「えっと、昨日、R君が自殺して亡くなりました。」
みんなの顔がいじめっ子の顔に向けて睨んでいました。そして、

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