これは私が社会人一年目の時の話です。

(登場人物は仮名、及び略語とさせて頂きます。)


その年、私を含め4人の新人が入社しました。
私(桃子)、A子、B男、C男の4人です。
私とA子は主に有紀先輩から、B男とC男は
堤下先輩から仕事を教わっていました。

有紀先輩と堤下先輩は同じ大学の出で
同期でもあった為、プライベートでも
仲が良かったので、私達も凄く仕事し易く
恵まれた環境でした。

そんな中、時間が合えば一緒に
ご飯を食べて帰る事が増えました。
女性陣だけの時もあれば、男性陣も混じえ
カラオケでオールしたりする事も…

ある日の事、6人で飲みに行った時
先輩から泊まり掛けでBBQしに
行かないか、と誘われました。
堤下先輩の親が所有する別荘が あるとの事。

私達新人も仕事に慣れ、少し気持ちに余裕が
出てきた頃だったので、二つ返事でOKしました。
夏休みの混雑を避け、皆の予定が空いている
9月の ある土日に決定しました。




そして当日、堤下先輩がキャンピングカーで
集合場所に やってきました。
これまた、堤下先輩の親が所有するもので
私達はガソリン代を負担するのみ。
社会人一年目で仕事を覚えるのに日々、頑張ってきた
ご褒美だと思いました。

車中でも皆、テンション上がりっぱなし。
途中、大型スーパーに立ち寄り食材やら
炭やら買い込んだりして、2時間ほどの行程は
あっという間に、別荘に到着しました。

到着して一休みした後、すぐに準備に
とりかかり、4時頃からBBQ開始。
大袈裟かもしれませんが、久しぶりに
夢のような楽しい時間を過ごしました。
7時過ぎにBBQ用の食材は完食。
そろそろ片付けて、後は室内で飲もう…と。
順番にシャワーに入りながら残りのメンバーで
後片付け。
10時には全員、シャワーも入り終わり
6人が揃ったので、お酒とツマミを用意し、
BBQの続きが始まりました。

すると、有紀先輩が ある提案をしました。
一人一人 順番に怖い話を披露し、
12時になったら、皆で肝試しに行こうと。
堤下先輩も頷いていたので、最初から二人で
企てていたのだと思います。

「え~ぇ怖い~」
という声も上がりましたが、酒の勢いもあり、
好奇心の方が勝ってしまったという感じで
怪談会が始まりました。

最初は言い出しっぺの有紀先輩。
次いで、新人4人。最後が堤下先輩。
この順番で怖い話が披露されていきまし

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