私の友人に、お坊さんがいるんですよ。
若いんですがね。
家が代々お坊さんですから、まぁ、若旦那なんですよね。
で、この人、趣味がサーフィンなんですよ。
お坊さんには見えない若者なんですが、夏になると、仲間とつるんで、波乗りに行くんだそうです。
その夏もね、朝早く四人で集まって、板を車の上に乗っけてね、海に向かったそうです。
途中、腹が減ったから、昼をね、早飯にしようってことで、適当な道路沿いのレストランに車を停めて、入ったんです。
「いらっしゃいませ」って店の女の子がきて、トン、トン、トンと水を置いていったんですね
だけど、三つしか置いていかない。
一人、友達の分が足りないんで、「お姉さん、水もう一つね!」って、言ったら、「は~い!」って言って、持ってきた。
注文、何にしようか?って、相談したんですが、みんな、早く海に入りたいですからね、別々に頼むより、みんな同じの方が早いって言うんで、
「お姉さん、全員、カレー下さい!」って、注文したそうです。
しばらくして、カレーがきたんですが、さっき、水がこなかった彼の前だけ、カレーがない…
カレーは、三つしかこなかったんです。
で、「お姉さん、カレー一つ足りないよ」って、言ったら、「あ、すみませ~ん、すぐに、お持ちします」って言う。
カレーはすぐに届いたんですが、彼女が置いていくときね、何とも、不思議そうな顔をしていたそうです。
でも、みんな気分は盛り上がっていましたからね、「お前、完全に影が薄いな、水もこないし、カレーもこないし!」って、みんなで笑ったそうですよ。
さて、食べ終えて、現地に着いてね、それ!って、板を持って、海に入っていった。
しばらく各々サーフィンを楽しんで、で、あがって来たら、三人なんですね。
例のカレーがこなかった彼があがって来ない…「おい、あいつどうした?」って聞いたら、
「いや、知んない、先にあがったか?」とか言ってね、ま、いいか…って、一休みしたら、みんな、また海に入った。
そうこうしているうちに、陽もだんだんと陰ってきたから、みんな海からあがってきたけど、例の彼がいない。
「おい、あいつ、どうした?…さっきから、姿みえないけど…」
「さぁな…でも、あいつのことだから、ナンパしてるんじゃないの?」
するともう一人が、「そうだな、あいつ、結構もてるし、女好きだからな」とか言う。
今夜の宿の場所はみ